お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎(40)が7日、都内で行われた「手塚治虫文化賞」(朝日新聞社主催)贈呈式前に報道陣の囲み取材に応じた。

 矢部はアパートの大家との交流を描いたデビュー作となるエッセー漫画「大家さんと僕」が30万部超えの大ヒットを記録。漫画家以外では初めて「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞した。

 囲み取材に矢部は、先輩芸人の板尾創路、ほんこん、石田靖、俳優の木下ほうかを従えて登場。漫画に登場する「ガサツな関西人」のモデルとなった4人だという。

 矢部は「みなさんに、『大家さんに遺産をもらうために一筆書いてもらったほうがええで』と言われました」と明かし、笑いを誘う。ほんこんは「印税もたくさん入る。30万部超えたら、パーセンテージも変わるんやろ? 楽屋で聞きました」と暴露すると、矢部は「今言わなくてもいいじゃないですか!」と慌てた。

 矢部の漫画に板尾は「矢部の部屋で映画を見ている時に、初めて原稿を読ませてもらって、いい企画やな、といろいろアドバイスした。ここまでヒットするとは思ってなかったけど」と背中を押したという。石田は「矢部は絵が上手だなと思っていたので、早いころからポスターの絵を描いてもらっていた。今ならその価値も上がりますね」と早くから才能を見抜いていたそうだ。

 近所に住んでいる木下は矢部とよく食事に行っていたそうだが「最近は連絡しても、既読スルーになる。浮かれている。それがダメ! ここが頂点だから、ここから落ちていくんだから」とチクリとやり、笑わせた。

 最後に矢部は「今日の囲み取材は先輩たちがいい働きをしてくれた」とボケて、4人から「お前!」と総ツッコミを受けた後、「大家さんをはじめ、みなさんがいたから漫画が描けました。本当にありがとうございます!」と頭を下げた。