フランスで先月行われた「第71回カンヌ国際映画祭」で、最高賞のパルムドール賞を獲得した是枝裕和監督(55)の映画「万引き家族」(8日公開)の舞台あいさつが3日、都内で行われた。

 同作では是枝監督に多くの賛辞が寄せられたが、当の監督は授賞式後の公式ディナーで審査員から「とにかく役者が素晴らしい」と出演者の演技が絶賛されたことを明かした。その一人が主役を務めたリリー・フランキー(54)だ。

 リリーは舞台あいさつで、息子役の城桧吏君(じょう・かいり=11)に「リリーさんが、(劇中で)こんなにお尻を出すとは思っていなかったでしょ?」とニヤリ。子供に配慮してか軽めの下ネタを繰り出し、会場を笑わせた。

 本業はイラストレーターだが、近年は役者業に力を入れている。どこにでもいるようなフツーのオジサン役や犯罪に手を染めるダークな中年役がピタリとハマる。今作では、息子に万引きを教える父親を好演した。

「『万引き家族』がカンヌで脚光を浴びたことで、『リリー・フランキーは何者!?』と各国の映画関係者から注目を集めている」(映画関係者)

 リリーは「ぐるりのこと。」で2008年度の「第51回ブルーリボン賞」で新人賞を獲得。それ以降、演技が評価されて映画やドラマに引っ張りだことなったが、海外では無名に近い。

「でも芸名が外国人ぽいので、かえって海外ではなじみやすく、印象に残るようだ。今後、さらに名声を高めれば本格的なハリウッド進出もあり得る」(同)

 くしくも、当の本人はひと昔前、「リリー・フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド」とおもしろ半分で名乗った時期があったという。シャレが現実になる日も近いかもしれない!?