桂文枝 笑福亭仁智新会長に“たすき”贈り「仁智に託して天命を待つ」

2018年05月31日 16時56分

新会長に就任した笑福亭仁智(左)と前会長の桂文枝

 落語家・笑福亭仁智(65)が31日、上方落語協会の第7代会長に就任し、前会長の桂文枝(74)とともに大阪市の大阪天満宮で会見を開いた。

 桂文枝から会長職を引き継いだ仁智は「これまで6人の偉大な会長が上方落語協会をつないできた。前代の文枝会長が残してきた功績、足跡をうまく引き継げるかしゅん巡したが、文枝会長は走ってきたので、少し歩いて手当てしながら、次の担い手にたすきを渡せたら」と意気込んだ。

 4月に会長候補に決定した後に、文枝から「おめでとう」とネクタイを贈られ、この日の会見に先立って行われた同協会の総会でも締めていたそうだが「何か息苦しかったけど、これをたすきやと思ってやっていきたい」と笑った。

 師匠の笑福亭仁鶴(81)の元にも赴き、会長就任の意向を明かしたところ「そうしたらええ。(これまでの方向性を)大きく変えることはせんと、ボチボチやんなはれ」と激励されたそうで「師匠らしいお言葉だったと思います」とかみしめた。

 一方、大役を終えた文枝は「元気なうちに引き継ぎたかったし、(仁智は)創作落語の仲間で人となりは知っている。非常に真面目で熱心だし、決断力、判断力にもたけている。時々ポカをすることもありますが、それもまた彼の人間味。彼になって良かった。天気は雨ですが気持ちは快晴。『仁智に託して天命を待つ』ということです」と晴れやかな表情を見せた。

 仁智からは名誉職への就任を打診されたそうだが、7月に開場予定の神戸の定席寄席「喜楽館」の名誉館長以外の就任は断ったという。

「(仁智には)気を使わせたくないし、楽しく会長をやっていただきたい。落語には厳しい時代になると思うが頑張ってほしい。僕は若い人と落語会に出る場をつくって、間接的に支えていきたい」

 8期15年の思い出については「(天満天神)繁昌亭ができて、皆さんに喜んでいただいたが、できるまではいろいろと時間がかかり、毎日のように見に行ったのが一番の思い出ですね」としみじみと振り返った。

 なお、文枝体制下では5人の副会長がいたが、仁智体制では副会長は桂米団治(59)一人となる。さらに、相談役と理事に加え、新たに顧問の役職を設けることが発表された。