本紙スクープの日本テレビ幹部セクハラ問題が波紋を広げている。

 制作会社の女性にセクハラを働いたとされる事業局で副部長の要職にあるX氏(40代)は、6月1日付で編成局制作推進部に異動とされた。

 4月にも日テレ系列局の熊本県民テレビ(KKT)の代表取締役社長だった梅原幹氏がセクハラ行為が原因で解職されている。

 関係者によると、相次ぐ不祥事に対し、日テレではセクハラ・パワハラに関する緊急説明会を開催する方向で、全社員に注意喚起を呼びかけるという。

 こうした流れは他局にも波及している。

 この日、大阪・関西テレビ(フジテレビ系)で決算役員会が開かれ、福井澄郎代表取締役社長(70)が記者会見を行った。

 福井社長は、テレビ局関係者の問題行為に対し「テレビ局は目立っちゃうので、特にひどいという印象は持っていない」と述べた上で、自社の対策について「コンプライアンスラインというものを設置しており、内部と外部の通報窓口を設置しております」と説明した。

 コンプライアンスラインは2006年に設置。当初は内部窓口しかなく通報者は0だったが、それはおかしいということで外部窓口を設置したところ、セクハラ・パワハラや仕事の問題などの通報が33~34件あったという。福井社長は「内部通報システムはつくっておりますし、対応する仕組みは、できていると思う」と話した。