是枝裕和監督たけしの呼びかけに呼応 来年の東スポ映画大賞授賞式「出席します」

2018年05月24日 16時30分

東スポ映画大賞授賞式で、タカ(右)にスリッパで頭を叩かれた是枝監督。左はビートたけし審査委員長

 フランスで行われた「第71回カンヌ国際映画祭」のコンペティション部門に正式出品された映画「万引き家族」(6月8日公開)で、最高賞の「パルムドール」に輝いた是枝裕和監督(55)が23日夜、東京・羽田空港に凱旋帰国し会見を行った。晴れて“世界の是枝”となり、ビートたけし本紙客員編集長(71)は本紙既報のように早くも来年開催予定の「第28回東京スポーツ映画大賞」での授賞を明言している。この祝福に是枝監督も「ありがとうございます!」と大喜びだった。

 パルムドール受賞という、喜びの授賞式を終えた後、是枝監督は仕事のため、カンヌからニューヨークに飛ぶというハードスケジュールを経てこの日、帰国した。

 カンヌで日本の作品がパルムドールを獲得したのは1997年、今村昌平監督の「うなぎ」以来21年ぶり5回目。是枝監督は、コンペティション部門で5回の出品を含む7回目の挑戦で初栄冠となった。

 パルムドールのトロフィーを手に登場した是枝監督は「ようやく、ここに帰ってきて、スタッフのにこやかな顔を見ましたら、実感が湧いてきました。今度は宣伝活動をやっていかなくてはいけないので、あまり緩んでいる笑顔を見せずに公開に向けて頑張っていきたいと思います」とあいさつ。実感について問われると「実感は…、ちょっとずつですね。これからだと思います」と明かした。

 帰国して、仕事以外にやりたいことを聞かれると「いまシャワーを浴びて、ひと息ついて、LINEとメールが山のようにたまってしまって、まだ返事ができていないですし、お礼の返事をしていきたいと思います」と答えた。

 カンヌ映画祭では、審査委員長のオスカー女優ケイト・ブランシェットが、安藤サクラの泣く演技を大絶賛していたそうで「今回は役者のアンサンブルがとてもうまくいった。どの瞬間もほれぼれするぐらいでした」と出演した俳優陣に感謝の言葉を述べた。

 フォトセッションではトロフィーを掲げ「これは本当に重いんですよ」と、勲章の重みをあらためて実感していた。

 是枝監督の快挙を絶賛し喜んだのがたけしだ。

 22日付の本紙紙面に掲載した恒例の世相斬りで、「タイトルが『万引き家族』ってのは笑ったな。勲章を万引きしたらいかんだろって」と“たけし流”の祝福。さらに来年の東スポ映画大賞で「是枝監督を表彰する」と明言した。

 この言葉を是枝監督に届けると「ありがとうございます!」と、喜びをかみしめるような表情を浮かべた。

「僕がデビューのころから応援してくださって、東スポ映画大賞の授賞式にも呼んでいただき毎回、励みになっています。大島渚監督、今村昌平監督、黒澤明監督がいて、たけしさんがベネチア国際映画祭で(『HANA―BI』で金獅子賞を)受賞したことで、日本映画への見方が変わりました。たけしさんは僕らの世代の突破口を切り開いてくれた。尊敬する監督の一人です」

 来年に予定される東スポ映画大賞授賞式には「喜んで出席させていただきます!」と約束。今年の授賞式では、司会のガダルカナル・タカにスリッパで頭を叩かれたことにも触れ「今度は、(後ろから叩かれないように)背中を見せないようにしないといけないですね」と苦笑い。本紙が「今度はタカさんを叩く?」と聞くと「とんでもないです(笑い)」と“逆襲”は否定した。

 映画の上映館数は当初、200館程度の予定だったが、300館以上に拡大。さらに先行上映も予定されており、世界各国からオファーが届いているという。今年の日本映画界は“是枝フィーバー”が巻き起こりそうだ。