1990年代に巻き起こった“ボキャブラブーム”に乗ってブレークしたお笑い芸人・幹てつやが26日、妻の女芸人・あゆと組む「かりすま~ず」の単独ライブ「Bon Voyage」(東京・新宿バティオス)を行う。

「かりすま~ず」は、幹が矢沢永吉、あゆが浜崎あゆみのキャラクターを演じるモノマネがメーンのコンビ。幹にとって単独ライブは「かつて1人でやったことがあるが、それ以来約20年ぶり」。今回は定番ネタのモノマネのほか、矢沢、浜崎のキャラを封印して夫婦漫才も披露する予定だ。

 フジテレビ系の「ボキャブラ天国」から起きた“ボキャブラブーム”は爆笑問題、ネプチューン、くりぃむしちゅーなどを輩出。だが、幹はブームが終わってから仕事がない時期が続いた。

「完全に死んでるというか、世の中から消えていた時期が10年以上。『もう戻れないかな』という気持ちにもなりました」

 そうしたなか、同じような境遇にあった古坂大魔王がプロデューサーを務めるピコ太郎が一昨年、世界的ブームになったことに「震えましたね。力がある人は、こんな形で上がってくるんや、と思いました」。

 古坂は若手のころからずぬけた実力があったという。「古坂がやっていた『底ぬけAIR―LINE』のネタをボキャブラブームの前に見たことがあるけど、もうビックリしましたね。いろんなネタを見たけど、彼らの勢いが一番すごくて『すげえヤツがいるな』と思った」と幹。

 しかし、古坂もなかなか売れなかった。

「『R―1ぐらんぷり』の予選で会ったりして『苦労してるんやな』と思ってましたが、やっぱりあれだけ勢いのある人は、何とかして出てくる。僕もあきらめ切れず、ピコ太郎のモノマネまでやりました(笑い)」

 今の目標は日本テレビ系の「笑点」に出ることだとか。古坂に続いて再ブレークなるか?