BOYS AND MEN(ボイメン)の田中俊介(28)が役者の階段をまたひとつ上った。

 金と欲望、暴力が渦巻く映画「ゼニガタ」が26日に全国公開される。昼は居酒屋、夜は闇金を経営する銭形富男役に大谷亮平(37)、その弟で取り立て担当の暴力的サイコパス・静香を小林且弥(36)が演じる。この2人と活動をともにする“ボクサー崩れ”剣持八雲役が田中だ。

 この3人が中心となって物語が動くのだが、人見知りする性格の田中だけに、最初は2人になじむのに苦労したという。

「僕はバーンと仲良くしましょうというタイプではなく、大谷さんもめちゃくちゃ陽気という方でもない。だから最初はどう接していいかわからなかった。でもそれがちょうど映画と同じで、緊張感のある中から、だんだんなじんでいく設定だから良かったんです。そのうち小林さんも一緒に飯食いに行こうやって誘ってくださったり。徐々に心を開いてくださって、最終的には2人ともアニキみたいに接してくれました」

 設定とリアルが徐々にかみ合い、ラストでは3人の呼吸がピッタリ。共演した渋川清彦が続編を口にするほどで、田中もこの映画から学ぶことがたくさんあったというだけに「応援よろしくお願いします」。笑いながらだったが、その口調は真剣だった。