ラップネタで一世を風靡した一発屋コンビ「ジョイマン」(高木晋哉=37、池谷和志=37)が14日、東京・新宿のルミネtheよしもとロビーで、15周年単独ライブ「ここにいるよ。」(同所で7月7日開催)のチケットを手売りした。

 ジョイマンは今年3月に行われたよしもとのイベントで、同ライブのチケットが完売しなければ解散すると一方的に宣言。「2015年に町田で開いたサイン会で客がゼロだったことがある。そのリベンジする」と“危険な賭け”に出た。

 大方の予想に反してチケットは好調に売れ、この日までにあと20枚を残すのみとなった。解散するのか、しないのかと注目が集まる中、2人はわざわざチケットを買いに訪れたファンに一人ずつ「ありがとう、オリゴ糖」などと声をかけ、サインを手渡した。見事に完売。なんとか解散は免れた。

 高木は手売り会終了後「みんなに感謝。ミーシャが納車」とナンセンスラップで、うれしさを表現。「20枚なら売れるだろうと思っていたけど、ふたを開けたらギリギリだった。解散宣言して以来、体がブルブル震えていたが、今は達成感に浸りたい」と胸をなで下ろした。

 解散を期待して(?)詰め掛けた報道陣に対しては「ここで解散じゃないから。当日までに売れないと解散という意味。変な期待するんじゃない。ファンの熱い気持ちに失礼でしょう」と憤った。

 続けて「いつも崖を落ち続けている気持ちで仕事をしていたが、あのサイン会事件でやっと底にたどりついた気がした。その気持ちを自分で抱え切れず、ツイッターにアップしてお客さんに苦しんでいることを知ってもらえた。あれがターニングポイントだった」と振り返った。

 また、池谷は「長い間、地獄を見た。でも、僕は一発屋会に入れたのが大きかったと思う。ムーディ勝山さん、HGさん、三瓶さんに助けられて、もう一回、頑張ろうという気持ちになった。とてもありがたかった。そして、今日はジョイマンにファンがいたと確認できた」と満面の笑みを浮かべた。

 ところで、2人の中学の同級生には人気ミュージシャンの秦基博(37)がいる。高木は「あの事件後に『大丈夫か』と心配してくれて、ファンクラブのイベントでMCに使ってくれたりした。本当に感謝しかない」と、秦の心遣いに礼を述べた。

 池谷は「ライブに来てもらいたいので声はかけたいが、彼は忙しいのでどうなるかは分からない。僕らがヒルのように吸いつきすぎて(先方の)事務所NGになったかも」と笑わせた。