【64】千葉県の心霊スポット・雄蛇ヶ池に発生した群体性生物「オジャッシー」の正体

2014年08月22日 12時00分

群体性生物「オジャッシー」

 2014年8月1日、米国・カリフォルニア州の海岸に奇妙なゼリー状の物体が大量に漂着して話題になった。

 謎の物体は、青みがかった透明で数センチ程度と、さほど大きくなかったのだが、数千匹単位で漂着したため、砂浜が青く染まって見えるほどだった。

 透明な傘の下に細かな足が生えているという、古式ゆかしい火星人のような形状をしていたため、米国では「エイリアンが大量に漂着した!?」とも騒がれた。しかし、実際はカツオノカンムリという群体性クラゲの一種が大量に漂着したものであると判明した。

 近縁種としては電気クラゲとして有名なカツオノエボシといったものがある。傘に見える透明な帆で風を受けて漂流する性質があるため、風向きや潮流の関係で大量に漂着することもあるのだという。

 群体(生物)とは、小さな個体が集まって触手などの体を構成するパーツを形作り、一つの生物個体を形成するものである。このような群体性の生物は、最終的に元になった位置個体からは大きくかけ離れた姿になるものも多い。そのため、大量発生したりすると「未知の生物が発生!」などと騒動になったりもするのだ。

 前置きが長くなったが、今回紹介するのはそんな群体性生物のUMA、その名も「オジャッシー」だ。

 千葉県の心霊スポットとしても知られる雄蛇ヶ池。ある日、この池に大量のスライムのようなゼリー状生物が発生するという事態が起きた。ゼリー状物質は半透明で全体的に砂色をしており、表面に明るい砂色の斑点やゴルフボールの表面のような凸凹があった。ゼリー状物質は球状の塊になって水中に存在しており、中には一抱えもあるほどのものもあったという。

 このゼリー状物質は、後に異常繁殖した群体性生物のオオマリコケムシと判明した。オオマリコケムシはもともと日本にいない外来生物で、1970年代から日本でも発生が確認され始めた比較的新しい種類の生物にあたる。

 オオマリコケムシを構成する一個体は1ミリにも満たない微小生物であるが、群体を形成する際に細胞外に寒天物質を分泌していくため、加速度的に成長していくこととなる。この繁殖しきったオオマリコケムシ群体の大量発生が“オジャッシー騒動”となったのである。

 さて、オオマリコケムシが繁殖するには条件もあり、水質が悪化した湖沼でよく見られる傾向にある。つまり、オジャッシーことオオマリコケムシの出現=湖沼の水質悪化であるため、周辺の環境破壊の度合いについて注意する必要が出てくるのだ。

 今年7月、韓国でオオマリコケムシの繁殖が問題となり、これはかつて韓国で行われた治水事業で川の流れが変わって水が停滞するようになったためではないかとされた。事実、同じ河川には緑藻や水草の異常繁殖も認められているという。

 ちなみに、オオマリコケムシ自体は無毒で積極的に害を及ぼす事例はないが、取水口などに詰まるなどの物理的な被害を及ぼすこともあるという。

 ある日、あなたの近くの河川や湖沼に謎のブヨブヨが湧いてきたら。それはオジャッシーから人間に向けての環境汚染警告のシグナルかもしれない。

 

■関連動画■沼に生息する奇怪な生物 オオマリコケムシ

YouTube Preview Image