【山口敏太郎の現代妖怪図鑑99】雲取山の「ざくろ」 売店の老婆が警告…声をかけられても返事はするな!

2022年08月03日 11時30分

「ざくろ」
「ざくろ」

 オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第99回は「ざくろ」だ。

 東京都、山梨県、埼玉県の、3つの県境に位置する雲取山に出没すると言われる妖怪が「ざくろ」である。山登りの途中に滑落死した犠牲者が、妖怪に姿を変えたものだと言われている。

 帽子を深くかぶり、足を引きずって歩くのが特徴である。帽子は麦わら帽子が多く、体にはタイの僧侶のような法衣を身につけている。

 また耐えがたい、サビのような異臭を放っている。近づいてみると、耳から血が出ている。ひょっとしたら、その血がサビ臭いにおいを出しているのかもしれない。

 ざくろに声をかけられても決して返事をしてはいけない。山を登っている途中で山を下りてくるパーティーとすれ違う。異様なその集団から「こんにちは」と声をかけてきたとしても何も答えないのが得策である。うっかり返事をしてしまうと、あの世に連れていかれてしまう。

 基本的に異界から訪れる魔界の者とは、口をきかないのが安全である。しゃべることにより、あっちの世界に連れていかれてしまうのだ。

 投稿者は売店で老婆から、「ざくろに声をかけられても返事をしてはいけないよ」と忠告を受けた。途中、実際にざくろに会ったが、老婆のアドバイスを思い出し、返事をしなかったという。賢明な判断だったが、逆に考えると、老婆は顔を見ただけで誰が声をかけられやすいか分かったのであろうか。

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