数百人が目撃!?複数のヒレで空を泳ぐ、不気味な一つ目の「クロフォードズビルの怪物」

2022年07月29日 12時00分

【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑476】本連載ではさまざまなUMAを紹介してきたが、今回紹介するUMAは群を抜いて変わった見た目をしているものだ。その名を「クロフォードズビルの怪物」という。

 このUMAは1891年にインディアナ州クロフォードズビルの複数の住民によって報告された生物だ。9月5日、クロフォードスビル・ジャーナル紙は、2人の氷配達人が町の上空に見るも恐ろしい生物が飛来したのを目撃したと報じた。

 その生物は体長約5・5メートル、幅2・5メートルで、ヘビのように長い体をしており、側面についた数対のヒレを使って空中を素早く移動していったという。全身真っ白で、おそらく頭部と思われる部分には三つに分かれた大きなアゴがあり、その中には一つの大きな燃えるような目があった。口は確認できなかったが、あえぐような悲しげに聞こえる鳴き声を発していたという。

 飛んでいる様子は風に乗って旗のようにはためいており、しばしば言葉にならない苦しみを受けているかのように大きなもだえ声をあげていたという。

 見た目も様子もこの世のものではないように思えてしまうが、この生物が目撃されたのは一度だけではなかった。同様の目撃談は、牧師とその妻からも報告されていたのである。また後年になって、クロフォードズビルの記者であるヴィンセント・ガディス氏が地元の人々に行ったインタビューによると、その次の晩には何百人もの住民が同じ怪物を目撃し、中には怪物が彼らの上を通過する際に熱い息を吹き付けられたと証言する人もいたそうだ。

 この事件は地元メディアだけでなく、全米の新聞でも取り上げられるようになり、後に超常現象調査官のチャールズ・フォート氏も関心を寄せるようになったという。

 クロフォードズビルの郵便局には郵便物が殺到し、大量の目撃情報やガセネタ、イタズラや熱狂的な支持者からの手紙などで郵便局の機能が麻痺するほどだったという。

 さて、そんなクロフォードズビルの怪物の正体はひょんなことから明らかになる。ジョン・ホーンベックとエイブ・ハーンリーという地元の男性2人が、上空に現れた怪物を追いかけて、ついに正体が何百羽ものフタオビチドリの群れであることを突き止めたのである。

 クロフォードズビル・ジャーナル紙によれば、当時、まだ珍しかった光量のある電灯が新しく設置されたのだが、この照明が鳥たちを混乱させてしまい、鳥が群れをなして街の上空でホバリングするようになってしまった。この鳥たちの翼と白い下羽根が光に反射し、〝全身が白く光るヘビのような怪物〟の姿を誤認させたという、文字通り竜頭蛇尾な結果になってしまったようだ。

 ちなみに米国ではこのUMA騒動はUFO事件簿の中に登場することも多い。「未確認飛行物体」の中に生物が含まれていた初期の事例の一つであり、「すべてのUFO報告の中で最も幻想的なものの一つ」と語られている。

【関連動画】https://youtu.be/gl2zOD3hZgw

【関連記事】https://en.m.wikipedia.org/wiki/Crawfordsville_monster

【関連記事】