【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑463】ヒマラヤの雪男こと「イエティ」や北米大陸の「ビッグフット」など、獣人型UMAの報告は世界中に存在している。

 先日、アルゼンチンから、ある農家の男性が獣人型UMAらしき生物と遭遇したという報告があった。

 地元メディアによると今月初め、サルタ市の南にある小さな集落で事件が起きた。目撃者の男性はその日、ラジオでサッカーの試合の中継を聴いていたという。中継が終わったころに飼い犬が外で騒いでいたため、男性は畑のトウモロコシを盗もうとしている何者かがいるのではと判断。懐中電灯を持って家を出た。そして畑の中で懐中電灯の光に照らし出されたのは、身長はおよそ170センチほどで、大きな毛むくじゃらの黒い色のゴリラのような生物だったのだ。

 男性は「それはゆっくり歩いていて、とてもたくましい体をしていた。私の方を見た目は赤く光っていた。それから彼は茂みの中に入っていきました」と語っている。恐怖のあまりその生き物の後を追うことができず、自分の家に逃げ帰り、家の中で眠れずに過ごしたという。

 男性の証言はアルゼンチンの有名なメディアで取り上げられた後、同国のSNSで拡散された。あまりに荒唐無稽な話のため、信じる人は少ないようだったが、男性は「いろいろなコメントやジョークが書き込まれていることは知っていますが、私は決してうそをついていません」と話している。

 果たして、男性が遭遇した獣人は何だったのか。その生物の見た目から、この男性はアルゼンチンに生息すると言われている獣人型UMA「ウクマール」に遭遇したのではないかという説が出てきている。ウクマールは身長60~70センチと、この手の獣人型UMAの中ではかなり小柄だ。

 1950年に最初の目撃報告があった。頭部は茶色の毛に覆われており、緑色の目と頭が肩にめり込んで見えるほど短い首が特徴的なのだとか。洞窟に住んでおり、その入り口に石を積み重ねる習性があることから、ただの獣人ではなく原始人なのではないかという説もある。また、さすがに他の獣人型UMAと比べて小さいことから、「幼体ではないか」と見なされることもある。

 だとすると、今回男性が目撃したのは成体のウクマールだったのだろうか。今後の証言が気になるところだ。

【関連動画】https://www.youtube.com/watch?v=9zE63IH1qFk