【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑449】「ゴブリン」や「グレムリン」というと、ゲームや映画などの創作物としてのモンスターを思い浮かべる人もいるかもしれない。だが、世界に目を向けるとゴブリンやグレムリンのような不気味な小鬼や小人が本当に出現したという事例が報告されて驚かされる。

 今回紹介するのは、昨年12月に海外のティックトックで注目を集めた動画だ。

 場所や日時は明らかになっていないが、夜間、廃虚になってしまった建物に潜入して撮影しているようだ。暗い建物の隅をのぞき込むと、ドアの隙間からこちらをうかがう人影のようなものが出てくる。それは人間の大人よりも背が低いようで、カメラがズームするとヌルヌルとした爬虫類のような顔をしている。やがて、カメラに気づいたのか人影はその場を離れるが、その直前にとがった耳が写り込むのだ。

 この動画は撮影者と思われる人物がネット上に上げたのち、有名なユーチューバーによってネット上で共有され、さらにティックトックに投下されて注目を集めることとなった。視聴者は動画に映った謎の黒い小人らしきものの正体について議論し、この黒い小人は昔から伝わるゴブリンないしはグレムリンなのではないかと話題になったのだ。

 しかし、誰もがこの説を受け入れているわけではなく、当然ながら懐疑的な視線も向けられている。動画が短い上に画質も悪く、あくまで〝黒いだけの何か〟が動いているとしか言えないものなので、妖怪と断言できないだけでなく、「同様の動画であれば簡単につくることができる」という指摘も出てきている。

 何よりこの動画の情報があまりに少ないこと、そして誰が、いつ、どこで、なぜここに足を運んだのかなどの情報が全く出てきていない点が怪しいというのだ。

 果たして、この動画に写ってしまったものの正体は何なのか。

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