未確認生物のほとんどは、こちらから手出ししたり刺激しなければ基本的に人間に危害を加えようとしない。しかし、中には問答無用で危害を与えてくるような危険な生物も存在する。今回紹介する「ジーナ・フォイロ」も危険なUMAの一つである。

 ジーナ・フォイロはアフリカのセネガル南部にて目撃されている。体長は約1・2メートル。コウモリのような翼を生やしているが、爬虫類に似た体をしており、顔は人間に近く、目は赤く光り足には3本の鉤爪があるという。

 さらに大きな白い光とともに現れ、ひどい悪臭をまとっているともされている。頭部が人間に似ていることから「人面コウモリ」と呼ぶUMAマニアもいる。

 また、セネガルの部族によっては飛び回る火の玉をジーナ・フォイロと呼び、生物系のジーナ・フォイロと2種類あるのではないかという説も唱えられている。

 先ほどジーナ・フォイロは危険な生物であると書いたが、特に人間に襲いかかるような凶暴な性質を持ち合わせているわけではない。

 それでもこの生物が危険視されている理由とは何か。

 それはこの生物を目撃、接近遭遇した人は高確率で重篤な体調不良に襲われるからだ。

 ジーナ・フォイロに遭遇した後に現れる主な症状は息切れや動悸、後に嘔吐や頭痛、下痢やめまいなどに悩まされるとされている。ある説にはサリンなど呼吸器系の障害を引きおこす薬品中毒の症状に似ているとも言われている。

 代表的な例が1995年10月9日、ロイド・グメイナー氏が帰宅途中に家の前でこのジーナ・フォイロに遭遇。彼は前から飛んで来たジーナ・フォイロとすれ違っただけだったが、ひどい悪臭をかいだ瞬間に体が硬直、息苦しくなってその場に倒れこんでしまったという。

 その後、はうようにして家に帰ったグメイナー氏は頭痛や吐き気、下痢といった症状に何日も悩まされることになった。異変を感じ、病院で診断してもらった結果、なんと彼の症状は放射線被曝症状に酷似しているとの結果が出たのである。一命は取り留めたものの、現在も後遺症を患っているという。

 その後もジーナ・フォイロはたびたび目撃されており、中には壁をすり抜けた、テレポートしたように出現・消滅した、侵入不可能な厳重警備をかいくぐり入り込んだという証言も残されている。これらの能力ゆえに何らかのロボット・メカニックの類いではないかとも指摘されている。

 また、1990年代には米国・カリフォルニア州でも奇妙な発光体が出現した後、爬虫類に似た生物が飛び回る光景が目撃されるという事案が発生。様々な特徴の類似から、ジーナ・フォイロがアメリカに現れたのではないかと噂された。

 ジーナ・フォイロの正体には諸説あり、一つは未知のオオコウモリを目撃した人の体験談に都市伝説的な尾ひれがついて誇張されたものではないかとする説だ。

 しかし、これではグメイナー氏が患っている後遺症の説明がつかない。

 そこで、実はジーナ・フォイロは地球上の生命体とは全く異質の、例えば宇宙人により違う惑星から連れて来られた地球外生命体なのではないかとする説が浮上している。

 宇宙から来たために放射能をまとっていたり、一緒に現れる怪しい発光体はジーナ・フォイロを格納していたUFOなのではないかというのだ。もしこれが事実だとすれば、ジーナ・フォイロに遭遇した人が動けなくなってしまうのは地球人をアブダクション(誘拐)しやすくするための罠なのかもしれない。

 他にも古代の翼竜が進化した説、宇宙人やマッドサイエンティストによって創られた人工生物説、某国の軍事兵器・軍事ロボット説などが唱えられている。

 あまりにも危険で特徴的な未確認生物、ジーナ・フォイロ。あなたはこの生物の正体は何だと思いますか?