【山口敏太郎の現代妖怪図鑑48】「死人村伝説」死に絶えたはずの村人の霊の集団がすり寄ってくる

2021年07月14日 11時30分

死人村伝説

 オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに、現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げていく。第48回は「死人村伝説」だ。

 昭和の末期、筆者が代々木ゼミナールに通っていた時に講師だったA先生に聞いた話である。

 バックパッカーを気取っていた若いころ、山間部の廃村を探訪するのが趣味だったそうだ。うらぶれた集落の跡地を訪問するのがこのうえもない喜びだった。

 ある時、中部地方のとある山間部にたどりついた。誰もいない廃村の跡地でテントを張った。誰もいないはずだが、深夜になるとものすごい人の視線を感じてしまう。驚いて目を覚ますとテントの周囲に無数の人々がすり寄っていた。それはすでに死に絶えたはずの村人の霊の集団であった。

 慌てたA先生は荷物をまとめると命からがら逃げ出した。結局、朝までめちゃくちゃに走り続け、逃げ出すことに成功したという。A先生はこの村のことを「死人村」と呼んだ。

 あれから数十年たったが、その死人村はまだ中部地方に存在するのだろうか?

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