【山口敏太郎の現代妖怪図鑑11】「七人仏」7人集まると…とんでもない“悪霊”に

2020年10月14日 11時40分

七人仏

 オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊などなど、現代人が目撃したモンスターなどなどを記し、現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げていく。第11回は「七人仏(ななにんぼとけ)」だ。

 ネットで広がった現代の妖怪である。ある町の池で、一家7人が入水自殺した。心中した時間は明け方の3時から4時と推測され、子供が泣き叫ぶ声が聞こえたという。

 それ以来、その池には「七人仏」による怪異が起こるようになった。

 投稿者は子供時代に池のほとりで女の子のすすり泣く声を聞いた。すると、池のほとりに女の子が泣きながら立っている。しかも、池の中から伸びたひもが、女の子の体に結びつけられていた。

 投稿者が目撃したところによると、女の子が池の中からひもを引っ張られ、まるで滑るように水中に消えていった。

 この「七人仏」は、明らかに御霊(ごりょう=たたる霊)系の妖怪であり、高知県の「七人(しちにん)ミサキ」、八丈島の「七人(しちにん)坊主」、香川県の「七人(しちにん)同行」と同類だと思える。

「七人ミサキ」は、四つ辻に丑三つ時に現れる。4+3(四つ辻+丑三つ)で7人という数字が生まれたのであろうか。だとするとこの「七人仏」は、朝の3時から4時にかけて自殺しており、ギリギリ丑三つ時にかかっていると言えなくもない。とにかくこの「集団亡霊」というものは、なぜか7人集まるととんでもない御霊となってしまうようだ。

 また、同じ種類の妖怪が複数同時に出てくる場合、その数は奇数であることが多い。「口裂け女」は「口裂け女3姉妹」である。神の使いとされた「七本鮫(しちほんざめ)」も7匹である。「かまいたち」は3匹が連係プレーで人間に襲いかかり、「七人ミサキ」も出会った人間に七人でたたる。とかく妖怪は奇数を好むものだ。