【259】アフリカ最大の湖にいる?「ルクワタ」

2018年05月25日 12時00分

ルクワタのものとしてしばしば紹介される「南アフリカ共和国のザンベジでカバがカヌーを襲った事件」の挿絵

 ケニア、ウガンダ、タンザニアの3国にまたがって存在するビクトリア湖はアフリカ最大の湖だ。面積は世界第3位、日本の琵琶湖の100倍もの表面積がある巨大なものとなっている。

 ナイル川の水源の一つでもあり、多くの固有種が生息している豊かな生態系を持つ湖でもあり、昔から多くの原住民がここに定住して古くから漁業や交易の場として活用してきた。

 ビクトリア湖は100万年以上前から存在している古代湖の一つで、多くの固有種が進化し生息しているとされている。近年では大型のナイルパーチが放流されて固有種の絶滅や生態系が絶滅の危機に瀕していると言われているが、今でもこの湖にしか生息していない生物も存在しているという。

 そんなビクトリア湖最大の生物かつ危険生物ではないかとされているのが「ルクワタ」だ。

 19世紀に白人の探検家らがビクトリア湖に到達し、現地の人々に調査を行ったところ、この生物の存在が明らかになった。ビクトリア湖の中には巨大な謎の生物がおり、時折姿を見せるのだという。

 大きさは約30メートル。イルカのような体と四角い頭を持ち、腹の部分は白いという説もある。

 このルクワタはさまざまな姿が報告されている。「カバに角を生やしたような姿」というものや「ネッシーをほうふつとさせる首長竜のような姿」「巨大なシーサーペントのような蛇体」というものだ。そのため、正体については特定がしづらい状態となっている。

 ちなみに、この記事の画像はよくルクワタのものとして紹介されることが多いが、1866年に描かれた「南アフリカ共和国のザンベジでカバがカヌーを襲った事件」の挿絵である。あくまでイメージなので、実際のルクワタとは姿が違う可能性が高い。

 そもそもルクワタのはっきりした目撃証言は非常に少なく、大半が「水の中や遠くに巨大な影が見えた」というものなのだそうだ。そこから考えると、ルクワタは「湖の中にすむ正体不明の巨大生物」のざっくりとした名前なのではないかと考えられるそうだ。

 そこで、ビクトリア湖周辺に生息している巨大なニシキヘビや、湖の中にすんでいるナマズやナイルパーチが大きく育った個体を誤認したものがルクワタだったのではないかとする説が一般的である。

 また、ルクワタは地元の人々には湖にすむ精霊として信仰の対象にもなっているという。

 以前、この連載で紹介したパプアニューギニアの「ミゴー」も未確認生物と信仰対象の2つの側面があった。ルクワタもミゴーと同じく、地元の人々に現代まで語り継がれてきた未確認生物と言えるのかもしれない。