【248】イヌイットに伝わる巨大生物「アミクック」の正体は?

2018年03月09日 12時00分

ヌルヌルした肌を持つ巨大な生き物「アミクック」

 南極海や北極海という極寒の場所にも、未確認生物は生息している。

 有名なものが巨大な人型の海洋生物「ニンゲン」ないしは「ヒトガタ」と呼ばれているものだ。このUMAは21世紀に流布された「都市伝説系UMA」と呼ぶべき存在であり、ネットの掲示板やブログ、SNSで情報が拡散されていったUMAである。

 特徴としてはクジラ並みに巨大な体だ。体長は数十メートルに及び、人間に似た手足があることから「ニンゲン」という名前で呼ばれるようになった。顔は目と口のみであり、鼻はないとも言われているが、人魚のように尾ヒレがあるものやそうでないものがあるなど、姿にはいくつかのバリエーションがあるようだ。

 また、ニンゲンと我々人類はテレパシーでしゃべることが可能だという説や、人を魅了する不気味な歌声を発するという説も存在している。これらはクジラ科の生物の鳴き声や歌声から想像されたものなのかもしれない。

 このニンゲンについては以前(※【UMA図鑑(8)】南極の「ニンゲン」と海洋汚染による奇形クジラ)も筆者・山口敏太郎は取り上げているので、詳細についてはそちらに譲りたい。また以前、筆者はこの未確認生物の正体としてクジラの奇形や、先祖返りしてしまった個体である可能性について仮説を述べた。

 だが、調査していったところ、このニンゲンの原型とも言うべき奇妙な怪物の伝説がアラスカの先住民族イヌイットの中に伝わっていたことを発見したのである。

 それは「アミクック(A—Mi—Kuk)」という生物。ベーリング海峡など極地の広範囲にわたって生息しており、ヌルヌルとした肌を持つ巨大な生き物で、足やヒレの代わりに人間の腕に酷似したものが4本生えているという。この長い腕で海を泳ぐだけでなく、陸地を這いまわることもでき、沿岸部にいる生物を捕まえて食べたりするそうだ。

 また、地下の水脈をたどって内陸の湖に姿を現すこともあるという。普段は海洋に生息しており魚や海鳥を食べているが、アミクックは非常に口が大きいため、アザラシなどの動物や沿岸で漁をしている人間も捕まえて食べてしまうとされている。

 どの地域であっても、海にすむ生物は基本、魚や海獣に似た姿で想像されることが多い。「アミクック」のようにより人間に近い姿とされるケースは非常に珍しい。もしかすると、本当に極地の海には「ニンゲン」や「ヒトガタ」が生息していて、昔から目撃されていたのではないだろうか。

【関連動画】Cryptids and Monsters: A-Mi-Kuk