【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑331】警察が回収に動いた!?不気味な「狼男の胎児」騒動

2019年10月11日 12時00分

ネットを騒がせた動画(ユーチューブから)

 今から2年ほど前、マレーシアのパハン地域で「人間の頭部を持つ小さな生き物が発見された」というタイトルの動画が出回って話題になった。

 動画の生物は大人の手のひらに乗るくらいの大きさ。全身にはほとんど毛がなく、ピンク色の薄い皮膚で覆われているようだ。顔は生まれたての人間の赤ちゃんによく似ており、頭部には頭髪のような短く黒い毛がまばらに生えている。顔がアップになるシーンもあるのだが、閉じた目には長いまつげがあり、口からは長くとがった犬歯が飛び出ていることが分かる。細い手足の先には小さくも鋭い爪があり、尻には長い尻尾も備わっている。手の上で震えているようにも見え、動画をよく見ると弱々しい鳴き声が聞こえる。

 果たして、この生物は何なのか。動画やネットでは「狼男の胎児」などと言われていたが、奇形で生まれた動物が、親と似ても似つかない姿になって、未確認生物だと見なされてしまったのだろうか?

 現地では、通報を受けて警察が出動し、問題の生物を回収したため現在の消息は不明とされている。ネットを騒がせた動画は、不気味な生き物が回収されてしまう前に撮影されたものが流出したのだろうか。

 だが、パハン地域を管轄している警察は、このような生物を回収したという事実はなく、そもそも不気味な生物が出たという騒動や通報自体がなかったと証言している。その後、警察が捜査した結果、問題の生物はネットで販売されていたシリコン製の「狼男の胎児」をコンセプトに作られた精巧なおもちゃである可能性が高いことを突き止めていたという。

 おそらく、動画を見たり実物を見せてもらった人々から噂が広がり、未確認生物が発見・回収されるという騒動まで発展したのではないかと考えられている。

 近年、技術の向上により普通の人でもリアルな質感のおもちゃを作成したり、限定販売ではあるが、量産することもできるようになっている。技術の進歩は新たな未確認生物…の誤認を生んでしまうものなのかもしれない。

【関連動画】Police forced to deny rumours bizarre cat-like creature with human face has been found:

https://www.youtube.com/watch?v=3Xhsr94DUyo