【164】北欧のジャッカロープ「スクヴェイダー」

2016年07月22日 12時00分

スクヴェイダーの剥製

 筆者の経営する「山口敏太郎の妖怪博物館」にも、剥製が展示してある「ジャッカロープ」は有名なUMAである。日本語では「ツノウサギ」と訳されるように、頭部にシカのような角を持ったウサギのことである。また、鳥のキジのような尾や後肢を持つとも言われている。

 以前にも紹介したが、米国・ワイオミング州周辺で目撃されている。その正体は未発見の未確認生物であるとか、ウサギとシカの交雑種であるとか、絶滅した古代の生物だとか諸説ある動物なのだ。

 筆者が論理的な説だと感じるのは、ウサギ乳頭腫ウイルスに感染し、頭部から生えたイボが角状になってしまった、というものだ。

 そのジャッカロープの仲間で、スウェーデンに生息すると言われているのが、この「スクヴェイダー」だ。ワイオミング州は非常に気温の差が激しく全体的に乾燥した地域だが、スウェーデンはご存じのとおり北欧三国の一つで、大陸も違えば気候もかなり違う。そのためかジャッカロープとスクヴェイダーも似て非なるもの、という印象が強い。

 まず、スクヴェイダーは羽毛で覆われたウサギで、哺乳類と鳥類のハイブリッドとして知られている。羽毛を持っているが、翼を持っているわけではない。体の上半身に当たる部位と後肢が野うさぎ、それ意外がライチョウでできている。この動物は剥製になってスンツヴァル博物館に展示してあるのだ。

 剥製を作ったのはルドルフ・グランバーグ。剥製師である彼が1918年に作製したものを博物館で展示している。元はホーカンという男がスンツヴァルのレストランで語ったほら話で、1874年に彼がスクヴェイダー(という名前はまだついていなかったが)を仕留めたというのだ。

 ホーカンのおいが描いたスクヴェイダーのイラストを死の直前に博物館に寄贈したところ、同館長とルドルフの間で剥製を作ろうという話になった。ホーカンの絵を基に剥製を作ったところ、博物館の人気者になったと伝わっている。

 スクヴェイダーが実在するかどうかはホーカンにしか分からないのが現状ではあるが、博物館への道には「スクヴェイダー注意」の交通標識も立っており、スンツヴァルのシンボルとして愛されている。

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