【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑318】北方領土にモササウルスが存在していた!?国後島の「海神様」

2019年07月12日 12時00分

ユーチューブで公開されたサハリンの漂着死体

 過去の記録を掘り下げていくと、さまざまな未確認生物らしきものの記述が残されていることに気づく。例えば、戦前の国後島の近海には不気味な生物がすんでいたらしい。

 この謎の生物は肉食の水生生物であり、サメ漁をやっていると血のにおいにひかれて姿を現し、人間も時々この怪物に食べられていたという。

 地元の人々からは「海神様」と呼ばれ、畏敬の対象とされた。1900年代前期に英国で「博物学」という本が出版され、その中にこの生物の記述が確認できると言われている。

 この生物は京都大学の鹿名助教授が確認したのち、英国の学者であるP・アイゼンセン博士に連絡を取った。そして写真撮影に成功したのだが、ワニのような顔を持ち、ヒレが4つ付いた生物であった。

 博士は「古代の生物に似ているが、生き残っているわけがないので、イルカやクジラの新種かもしれない」と結論を出したそうだ。

 非常によくできた構成の話であり、助教授や博士の意見、マニアックな出版物の掲載など、心をくすぐられる設定が盛りだくさんだ。

 形状から考えてモササウルスと似ていると思われるが、これは全く可能性がないわけではなく、九州の近海で漫画家の蛭子能収氏の兄がモササウルスそっくりの生物を釣り上げることに成功している。ちなみにこの事件は、地元の新聞でニュースとして紹介された。

 さて、北方領土にモササウルスらしき生物の死体が漂着した…という話を聞いて、「サハリンの漂着死体」を思い浮かべる人もいるのではないだろうか。

 2006年7月にロシアのサハリンの海岸に漂着したもので、ほぼ白骨化して一部の肉が付着している状態で発見された。体長は約7メートル、背骨と肋骨、また長い頭骨が存在している。頭骨には髪のようにも見える黒い物体が付着しており、口内には歯が残っていたという。

 残念ながら、死体は回収されたとも、潮に流されて消えてしまったとも言われており、正体は分かっていない。恐竜のような見た目に、国後島に近いサハリンで発見されたこともあり、同一の生物だったのではないかという推測もできる。

 しかし、サハリンの怪物死体は現在では、小型のクジラ科の生物であるシャチやベルーガの死体ではないかと考えられている。

 それでも、いくつかの目撃証言はクジラの誤認だったとしても〝ヒレが4つあった〟などの点が既存の生物とは合致しないため、我々の知らない別の生物が生息していたのかもしれない。