【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑307】禁忌の生物実験の産物か?ヒトとサルの交雑生物「ヒューマンジー」

2019年04月26日 12時00分

遺伝子的に人間に近いチンパンジー

 1970年代、米国から日本にやってきて話題になった未確認生物がいる。年配の人ならよく知っているかもしれない。「人とチンパンジーの中間にあたる未知の生物」として世間の話題になった「オリバー君」だ。

 オリバー君はコンゴで捕獲された後、米国でサーカスの調教師に飼われていたのを弁護士が購入して引き取ったチンパンジー。常に直立二足歩行し、他のチンパンジーに比べて頭髪が薄く、ビールやたばこなど嗜好が人間に近いという特徴があった。

 そこでオリバー君を調べてみたところ、なんと染色体がヒトとチンパンジーの中間である47本だった(人間は46本、チンパンジーは48本)。人々はチンパンジーと人間の交雑種ではないかと予測。未確認生物「ヒューマンジー」として話題になったのである。

 米国はもちろん、日本でも社会現象になるほど注目を集めたが、後に詳しい調査の結果、染色体はチンパンジーと同じ48本で、おそらく「中間の染色体」というのは単なる数え間違いであったらしいことが判明。他にも腰椎の数や血清蛋白のパターンもチンパンジーそのものであったことが分かり、結局、オリバー君はただのチンパンジーにすぎなかったという結論になっている。

 なお、日本でブームになった後は米国各地で見世物になったのち、1990年代に動物保護団体が引きとり、2012年に老衰のため死亡している。

 そもそもいくら遺伝子的に近いとはいえ、チンパンジーと人間は全く違う生物だ。本当にそんな混血生物が生まれるわけはない…と、言いたいが、近年「技術的には実際にヒューマンジーを生み出すことは可能である」という説が出てきて話題になっている。

 たとえばデビッド・バラシュ博士は、DNA編集技術である「CRISPR」で遺伝子を切り貼りすることができれば作成することは可能であると述べている。

 また、進化心理学者のゴードン・G・ギャラップ博士は伝聞として、ヒトとチンパンジーの交雑種が造られていたと述べている。

 ギャラップ博士によれば、米国フロリダ州に存在する霊長類研究センターで、1920年代にメスのチンパンジーに人間の精子を用いたところ、妊娠期間を経て出産まで至ったとのこと。しかし、後に倫理的に問題があるという結論になり、子供は安楽死させられたそうだ。

 この件はあくまで伝聞であり、信ぴょう性についても疑問符がつくものではあるが、北米大陸は類人猿系未確認生物の目撃が多いことで知られている。もしかすると、遺伝子操作や交配実験の結果、未確認生物が生まれて野に放たれていたとしたら…。だから、普段見たこともない生物が出てきていたのだとしたら…。

 なお、ヒューマンジーの研究は米国だけではなく、ロシアや英国、中国などでも行われていたそうだ。もしかすると、我々の知らないところで、今も類人猿を用いた実験が秘密裏に行われているのかもしれない。

【関連動画】Chimp Human Hybrid Butler, Humanzee

https://www.youtube.com/watch?v=rEi0tzBsszA