【UMA図鑑(14)】インドを荒らし回った「モンキーマン」——その意外な正体

2013年09月06日 12時00分

 モンキーマンとはインドの首都・ニューデリーに2001年4〜5月にかけて出没したUMAの一種であり、その騒動は周辺都市にも拡散した。

 最も早い時期に発生した事件は、同5月13日にモンキーマンの襲撃により、市民15人が打撲や刺し傷で負傷したケースである。出現した当初は現地語で「バンダル・マーナブ」と呼ばれていたが、世界的には「モンキーマン」という呼称が定着した。

 この全身が黒い毛に覆われた猿に似た怪物モンキーマンはあちこちでパニックを引き起こし、高所からの落下などにより、3人の死者が出る最悪の事態を招いている。

 この怪物は1・5〜1・8メートルほどの体長であり、猿のように上半身は毛深く、鋭利な爪を持ち、夜の陰に紛れて出現しては、屋根づたいに移動。屋根の上で睡眠中の住民たちにかみついたり、引っかいたりして襲いかかったと言われている。

 通常のUMAとは違う点はそこに文明のにおいが漂う点である。ヘルメットや包帯、ズボンを着用していたという目撃談や、手の爪は金属製だったとか、胸の上に3つのボタンがあったとか、目は赤く光り、緑の光を伴っていたというビジュアル情報が、どうも怪しく動物の情報とは思えない。

 これらの情報を補填する目撃談もある。02年2月と7月、2回にわたり、ニューデリーで赤色と青色に輝くサルのようなマシンを見たという証言があるのだ。となると、3メートルの宇宙人的な怪物であろうか。

 事件の発生当時は、地元警察が動員され、パニックの収束に力が注がれ、モンキーマンの身柄確保に対して賞金さえかけられた。放浪していたヒンドゥー・サドゥーはモンキーマンと間違えられ、暴徒に半殺しにされてしまったと報道されている。よほど、猿に似たご仁だったのだろうか。

 このモンキーマンの正体に関しては、様々な説が推理された。

 宇宙人のペットであるエイリアンアニマル説。猿まわしの猿が逃走したという説。遺伝子工学で生まれた怪物が暴れたという説。マスクをかぶった人間のいたずら説。集団ヒステリーという説。

 上記の説の中で最も有力なのは、集団ヒステリー説である。急激な経済成長による生活様式の変化、貧富の差の拡大によって生まれた庶民のストレスがモンキーマンを生み出したという解釈だ。

 なるほど、ヒンズー教の神ハヌマーンのイメージからストレスによってモンキーマンが生み出されたと考えると納得ができる。
 なお、このモンキーマンは、北東部のアッサム州では「ベアーマン」と呼ばれ、他の地方では「ムノチュア」「引っかくUFO」とも呼ばれた。
 このモンキーマン騒動の真相だが、そのビジュアルが、1953年にフィル・タッカーが製作した「ロボットモンスター」という映画に出てくるキャラクターが潜水ヘルメットと猿のスーツを着ており、モンキーマンと似ている点がキーポイントである。

 また、フィル・タッカー・ジュニアが父親の傑作をリメークするために01年に製作発表した途端にこの騒動が起きており、あまりの偶然の一致に“映画のプロモーション”ではないかという声も上がっているのだ。
■モンキーマンの元ネタと思えるインドの50年前の映画■
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