【181】ジャッカルとアリクイのような容姿…人を襲う犬「サラワ」

2016年11月25日 12時00分

アフリカン・ハンティング・ドッグ

「サラワ」はエジプトの首都カイロに出現すると言われている、ジャッカルとアリクイのような容姿をした未確認生物である。その名前は「墓荒らし」を意味し、人々に恐れられている存在のようだ。

 カイロといえばアフリカ、アラブ世界の中でも最も人口が多い都市で、アラブ文化圏の中心的都市のひとつである。経済だけでなく、文化、学術の面でも発展を見せ、近代的である半面、郊外にはギザの大ピラミッドがあり、古さと新しさの混在する場所でもある。

 古くからの伝承が残る都市に現れた未確認生物は、やはり伝承上の動物のような特徴を持っている。長いツノと長く四角い耳、鋭い牙や爪を持った犬とアリクイのような見た目で、悪魔のようであるとも言われている。性格が攻撃的で人間が襲われたという情報もあるのだ。

 エジプト神話に登場する「ヘリオポリス九柱神」のひとつ「セト神」は砂漠と異邦の神で、キャラバンを守る力と、砂嵐を起こす力がある。その険しい土地柄で、その原因となる砂漠を象徴しているため、「偉大なる強さ」というキャッチフレーズを持つ。荒々しさや戦争も象徴する、強さと悪を持ち合わせた存在なのだ。

 そのセト神がサラワと似た特徴を持っているため、何らかの関係があるかもしれない。

 エジプトで「犬」「神」ときたら、もう一つ有名なのは「アヌビス神」であろう。アヌビス神は犬の頭を持つ半獣半人の神で、冥界の神、死をつかさどるような存在である。これは墓場の周りをうろつく犬科の動物(犬やジャッカル)が、死者を守るように行動していると考えられたところからの連想だったのだろう。

 また、アヌビス神の異名は「ミイラを布で包む者」で、体が褐色なのも、ミイラづくりの際に腐敗を防止するためにタールを塗り込むので、黒くなるところからきていると考えられている。こちらも不吉な存在である点が共通している。

 ただ、現在ではサラワは、アフリカン・ハンティング・ドッグ(リカオン)の見間違いだった可能性も浮上してきた。犬としては大きい耳を持ち、黄色い身体には黒の斑点がある。害獣として駆除されてきた歴史がある。

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