【178】アイルランドの未確認生物「スラヒーンズ湖の怪物」

2016年11月04日 12時00分

コエロフィシスの想像図

 アイルランドの中西部、半島のように浮かぶアキル島では未確認生物の目撃が少なくない。本島とつなぐ橋を渡ってすぐ、アクヒルサウンドを少し西に進んだあたりにあるスラヒーンズ湖で爬虫類型の「スラヒーンズ湖の怪物」の目撃情報がある。その姿がコエロフィシスに似ているらしいため、「コエロフィシス」と言われてしまっている。

 コエロフィシスは2億1000万年前に北米に生息した肉食恐竜のことで、米国のニューメキシコ州で多くの化石が出土している。体長は3メートルほどで、恐竜としては小型で全体的に細かったため、体重も30キログラムほどだったと考えられている。

 コエロフィシスは小型の動物を捕らえて食べていたようだが、共食いの習性もあったのではないかと言われている。その理由は化石の腹部にコエロフィシスの幼体の化石が残っていたとの見解からだが、現在は別種のワニだったという説の方が支持されているのだ。死んだ肉をあさるスカベンジャー(腐肉食動物=死体を主食とする動物)だった可能性が高い。

 コエロフィシスは群れで行動し、狩りを行うタイプと推測され、長い後肢で軽快に動いていたとされる。歩幅は75センチほどで、歩くというよりは跳びはねる感じだったのだろうか。動きは素早く、森の中も平原も簡単に移動していたのかもしれない。

 そのようなコエロフィシスだが、絶滅したはずの恐竜が現代のアイルランドで目撃されたということで未確認生物として名が広まった。1968年にスラヒーンズ湖で目撃された事件が有名だ。2人の男性が車を運転中に道路で、体長2・5〜3メートルの生物と遭遇する。

 その生物の特徴は、体全体は暗い褐色、後肢での2足歩行、長い首、カンガルーのように跳びはねて移動したという。この後も多くの目撃情報があり、どれもコエロフィシスに似た容姿であった。

 スラヒーンズ湖の怪物と言われるゆえんは、スラヒーンズ湖から出てきたという証言があるからだが、コエロフィシスは陸生の恐竜であった。もし実在するとしたら、いったいどちらの説が正しいのだろうか。

【動画】Coelophysis Atacan a un Postosuchus

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