【166】邪悪で巨大なイヌ科動物「ワヒーラ」

2016年08月05日 12時00分

922年に描かれたダイアウルフの生態復元想像図

「ワヒーラ」とは、アラスカやカナダなどに伝わる、ネーティブアメリカンの伝承などに登場する架空の動物だ。外見は巨大な狼のようだと、体の高さは1メートルほどと言われ、そこから全長を想像すると、我々の知る狼よりもかなり大きいものと思われる。四足歩行で生活をしていて、その四肢はガッシリとしているそうだ。

 ネーティブアメリカンの伝説の上では、非常に恐れられた存在で、聖なる怪物というよりは人間にとって邪悪なものであるようだ。人を殺して頭部をもぎ取る怪物として伝わっており、前述のしっかりとした前肢を使ってもぎ取るのかと考えると確かに恐ろしい。また、ただ襲ってくるだけでなく、超常的な力を使ってくるといわれている。

 全身毛に覆われていて、その体毛は真っ白だと伝わっている。このような点が霊的な力があるように思わせる要素でもある。神聖(実際には邪悪だが)な存在のようなものとして畏怖の対象になっていたのだろう。

 ここまででは、人間がいかにも考えそうな、自然界の生物と自然界の恐怖を合わせたような怪物だが、実際の被害も出ているために未確認生物としても知られるようになった。

 カナダ北西部、地球最後の秘境とも言われるナハニ渓谷という場所がある。3万3000平方キロメートルにも及ぶナハニ国立公園の一部である。ネーティブアメリカンの部族の間では未知の悪魔がすんでいるとされ、非常に恐れられていた地なのだ。

 ところが19世紀にゴールドラッシュが始まると、米国からカナダまで採掘の手は広まり、このナハニ渓谷も対象となったのだ。そして1905年に事件は起きた。

 マクラウド兄弟がナハニ渓谷から大量の金を持ち帰ったのだが、その後、ナハニ渓谷で首なし死体として発見される。また、その5年後には探鉱者のマーティン・ジョルゲンソンも頭のない死体として発見された。

 その後も金の採掘にかかわらず頭部のない死体が発見されたり、ナハニ渓谷で失踪事件が起きたのだ。そう、人間の頭部をもぎ取る伝説上の怪獣と現実がリンクしてしまったのである。

 このワヒーラであるが、絶滅したオオカミの一種、ダイアウルフの生き残りなのではないかとも推測されている。ダイアウルフとは史上最大のイヌ科動物と言われている、約180万年前から約1万年前まで生息していたオオカミだ。

 ダイアウルフはハイエナのように腐肉を食す生物だと言われているが、生物の死体が見つからない場合には自ら狩りに行くこともあったらしい。エサが見当たらない時期に自分のすみかの付近に人間が転がり込んできたら、これは格好の的なのはお分かりいただけるだろう。

 もし、太古の生物が生きていたとしたら夢のある話であるが、昨今、日本で起きているクマの害のような対立する関係ではなく、互いに暮らしていける共存の関係を築けたら望ましいと思う。

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