オーストラリアといえば獰猛(どうもう)な生物はいないイメージがあるが、近年噂されているのが「ドロップベア」というクマに似た生物の存在だ(コアラに似ているとの説もある)。

 このUMAは120キロ前後の体重で、体長は1メートル以上。木の上から下を通りがかる生物に向かって落下する習性(プロレス技か?)を持つという。

 ゆえに、ドロップベア=落ちるクマと命名されたのだ。

 落下された生物は失神状態となり、そのまま「ドロップベア」の長いかぎ爪で食べられてしまうという。

 確かに120キロもの体重が木の上から落下してくれば、人間は昏倒し、成すスベなく襲われてしまうだろう。

 コアラのいるユーカリの木の下が危ないとされており、ブッシュ・ウオーキング(野山を歩き回ること)をしているときが特に危ないとされている。

 縄張り意識が高いのかオーストラリア人ではなく、観光に来た外国人に襲い掛かることが多いという。

 命を失う危険性のある決して出合いたくない種類のUMAだが、出合わないようにする方法もある。オーストラリアで人気の販売されている「ベジマイト」という塩辛いペーストを耳の後ろとうなじに塗っておくと、その匂いが強烈で襲い掛からないと言われているのだ。

 一説にはニュージーランドにも生息していると言われているが、オーストラリアを象徴するUMAの一体として親しまれている側面もあり、テレビCMでマスコットキャラクターとして使われたり、キーホルダーが発売されたりしているという。意外と愛されているのだ。

 東スポ本紙ならともかくこのWeb版の連載は「小さいお子さんも読んでいるらしい」と小耳に挟んだので、コアラファンの子供の夢を壊さないようあえて付け加えておくが、無論これは都市伝説(アーバンフォークロア)である。

 ユーカリの枝は折れやすく、子供が落ちてきた枝で負傷してはいけないので、ユーカリの木の下に行ってはならないという教訓を盛り込んだ話が基になっているという。

 春休み、オーストラリアへ家族旅行に行く予定のあるおとうさんはぜひ、お子さんにこの「ドロップベア」の話を聞かせてあげてはいかがだろうか?

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