先日行われた「THE MANZAI 2014」で、お笑いコンビ「博多華丸・大吉」が優勝した。結成25年で、業界内ではすでに“超売れっ子”と言っても過言ではないコンビだが、それが原因で意外な問題が浮上した。どういうわけか、優勝賞品が有名無実化しそうな雲行きになっているのだ。

「THE MANZAI」の優勝賞品は数多い。生放送中に発表された中には「現在フジテレビで放送されている番組に出演できる」というものがある。しかもその番組名は明かされている。「めざましテレビ」や「バイキング」などがそれだ。ところが華丸・大吉が「バイキング」に出演することはなかった。

「優勝したコンビは大会の翌日に出演するのが毎年の恒例になっている。昨年優勝した『ウーマンラッシュアワー』も優勝した翌日、『バイキング』の前にやっていた『笑っていいとも!』に出演していましたからね」(お笑い関係者)

 ただ華丸・大吉は「バイキング」への出演はなし。その理由は裏番組の「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)に出演しているためだ。

「華丸・大吉はちょうど、月曜のレギュラーだから裏番組には出演できない。そんな事情で『バイキング』への出演はなくなったんです」(同)

 その代わりなのか、当初は予定されていなかった「ノンストップ!」に華丸・大吉は出演した。

「大吉さんは『ノンストップ!』の木曜レギュラーだから、特に感慨はなさそうでした」(同)

 また優勝賞品には、スポンサーである日清食品の「優勝記念スペシャルCM出演権」というのもあったが、これも実現するか危ういとみられている。

「華丸・大吉は地元の九州地区のみで放送されているハウス食品の『うまかっちゃん』のCMに出演している。同じ即席めんメーカーで、他社のCMに出るのは仁義としては許されない」(芸能プロ関係者)

「THE MANZAI」は今まで、ブレークする前の若手のための大会と言われていた。そのため優勝賞品も「若手へのご褒美」となるものばかりだったが、すでに売れっ子となっている華丸・大吉には不釣り合いなものになっていた。

「既存のレギュラー番組への出演とかCMの出演権などは、これまで全く仕事がない若手芸人なら、すべてをなげうってでも出演した。でも華丸・大吉はすでに売れっ子だから、若手をターゲットにした番組にはオファーしづらいんです」

 若手ではなく「華丸・大吉」というビッグネームが優勝したことで、意外な余波が生まれたようだ。

(文化部デスク・藤野達哉)