【デスク発ウラ話】国会議員「コロナ感染者ゼロ」のワケ

2020年06月04日 12時00分

 5月25日に緊急事態宣言が解除され、安倍晋三首相はいったんのコロナ終息宣言を出した。コロナ禍は一つの局面を乗り越えたが、永田町で「?」が飛び交っているのは、約700人いる国会議員から一人も感染者が出なかったことだ。

 2月下旬にクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で従事していた厚労省や内閣官房の職員の感染が判明したころから「国内著名人第1号になるのは国会議員」というのが永田町・霞が関かいわいでの見方だった。

 国会は休会されることはなく、議員会館、党本部には減ったとはいえ、役所や報道関係者、支援者、陳情客らが訪れていた。国会や議員会館の入り口に体温を感知するサーモグラフィーが設置されたのは3月に入ってから。すべての入り口ではなく、裏口から出入りすればノーチェック状態で、本会議場でのマスク着用や出席制限が始まったのも4月からと鈍かった。

 それでも国会議員は感染を免れた。霞が関の各省庁では小規模なクラスターが発生し、大臣秘書室の職員や国会に出入りするマスコミ関係者、議員秘書や議員の家族からも感染者は次々と出たにもかかわらずだ。これはもう奇跡ともいうべきで、その秘訣を知りたいところだが、共通項が見つからない。

「車通勤者が多いが、ラッシュ時に地下鉄や電車を利用している議員も少なからずいます。自民党の会合でよく食べるカレーが免疫力を高めたとか言われましたけど、3月に入ってからは中断されていました」(自民党関係者)

「ウチの議員はもし感染しようものなら次の選挙で有権者に握手してもらえなくなる、避けられてしまうのをとにかく恐れていた。だから絶対に“第1号”だけにはならないようにうがい、手洗い、アルコール消毒を徹底していた」(野党議員秘書)

 4月には野党議員のセクキャバ通いや安倍昭恵夫人の旅行などが週刊誌で大々的に報じられたことも、自制につながったとの見方もある。

 与党議員秘書は「感染が公になって、クラスターの発生源にでもなれば議員は政治生命を失いかねない。体調が悪くなっても保健所などに連絡しないで、自主的に休んで治してしまった人も多いのでは」と推測する。

 感染がウワサされた議員は複数いたのは事実だが、国会を長期休んだという話はない。本当に感染者ゼロの奇跡だったのか。ぜひとも全員の抗体検査を行い、感染実態を明らかにしてもらいたいものだ。

(文化部デスク・小林宏隆)