【デスク発ウラ話】爆発的に売れている“パンクウオッカ”

2020年05月28日 12時00分

 緊急事態宣言は全面的に解除されたが、まだまだ安心できない部分がある。消毒用エタノールについては不足が続いているのだ。

 そんな中、今年3月に発売された「アナーキー 82 ノット・サティスファイド」と「ワルシャワの幻想 スピリタス」という“パンクウオッカ”が、消毒用エタノールの代用品として爆発的に売れている。発売したのは、都商会(東京都台東区)だ。同社の石村徳男社長はこう語る。

「2つのウオッカは、ポーランド産のものになります。現地から直接輸入しています。弊社では、今までいろいろなバンド名を冠したお酒を発売してきましたが、ここまでヒットするとは思いませんでした。企画は昨年10月ぐらいに立ち上げたものだったので、コロナ禍とは直接の関係はありません。大ヒット商品になって、本当にびっくりしています」

 石村氏はロック好きで「X JAPAN」のYOSHIKIがプロデュースしたワインも扱っている。

「スリップノットやモーターヘッド、ジューダス・プリーストなどといったロックバンド名を冠したワインやウイスキーも販売しています。でも、まだパンクをテーマにしたお酒がないことに気がついたんです。今回、発売したウオッカは、日本の伝説的なパンクロックバンドであるアナーキーとザ・スターリンをテーマにしたものです。よくコンサートにも行きました。ライブハウスに熱気がこもっていましたね」

 ウオッカはそもそもアルコール度数が高いものだが「アナーキー」は82度、「ワルシャワの幻想」は96度もある。消毒液として使うときは、それなりに薄めて使うことになるという。

「アナーキー」は、1978年に結成されたパンクロックのバンドで現在も活動を続けている。「ノット・サティスファイド」というのは、アナーキーの代表曲だ。

「ワルシャワの幻想」のラベルには、80年に結成されたパンクロックバンド「ザ・スターリン」のファーストアルバム「trash」(81年発売)のジャケットに描かれていた絵が使われている。ザ・スターリンの曲で、歌詞はボーカリストの故遠藤ミチロウさん(2019年他界)が書いたもので、日本のパンクロックシーンの名曲として知られている。

 これらは酒類販売店ではすぐに売り切れてしまい入手困難だが、CDショップでも販売されていることがある。売り上げの一部は、営業自粛が続いているライブハウス支援に寄付されるという。

(文化部長・三浦伸治)