【デスク発ウラ話】新都市伝説か「新宿のピンクのウサギ」

2020年03月26日 12時00分

 新型コロナウイルス禍で人々が不安を抱え生活する中、新・都市伝説が誕生したのか…。

 社会全体が不安を抱えているとオカルト話は広がりやすい。2月上旬にSNSで「新宿でピンクのウサギの着ぐるみを着た怪人が現れ、人々に襲い掛かる」という噂が流れ、都市伝説のようにあっという間に広がったが…。

 2月上旬、ツイッターで、建物の高い場所にいるピンク色のウサギの着ぐるみが、見下ろすような画像と「死にたくない殺されたくない」というコメントの投稿があった。

 単なる悪ふざけと思われたが、その後、数日間、ウサギの着ぐるみを被った謎の人物の目撃談が相次いだ。ツイッターの投稿などによると、ピンクのウサギは新宿駅西口の雑居ビルに潜んでおり、通りがかった人を追いかけてくることがあるという。180センチ以上でかなりの俊足だそう。真偽不明の「襲われかけた」「ネタだと思うのは自由ですが、責任は取りません」という投稿もあった。

 ユーチューブチャンネル「ATLASラジオ」でオカルト情報を収集・発信しているオカルト研究家の山口敏太郎氏はこう語る。

「誰かのいたずらかも知れませんが、1970年代後期の口裂け女伝説のスタートを思い出すような話でした。かつてアメリカでバニーマンという都市伝説がありました。これもウサギの格好をした奇妙な人物が人々に襲いかかるという噂話です。今回、新宿で広がったピンクのウサギの都市伝説も、バニーマンの影響を受けた可能性があります」

 もし、人に危害を加えるようなことがあれば許されることではないが、やがて新宿のピンクのウサギの噂はSNSで見なくなった。

 かつての口裂け女伝説は、口コミだったため、ゆっくりじっくりと広がった。しかし、現代はSNS時代。新宿のピンクのウサギ伝説は数日で「池袋にもいました」→「名古屋にもいました」→「沖縄にもいました」→「1体ではなく3体でした」→「武器を持って追いかけてきました」と、尾ひれがつきながら広がりすぎ、実在性が全国で検証されたためか、数日で終息。新・都市伝説になるまでは定着しなかったようだ。

(文化部デスク・三浦伸治)