国民的人気を誇っていたアイドルグループ「SPEED」が解散したのが2000年。最近、今井絵理子参院議員(33)や上原多香子(34)の騒動などがクローズアップされ、SPEEDの名前が出るたびに、当時の“ある光景”を思い出す。

「White LOVE」や「my graduation」など数々のヒット曲を生み出していたが、人気絶頂期の1999年10月に突如として解散を発表した。当時はメーンボーカルである島袋寛子(33)の男性問題が大きな要因といわれていた。

「そのころの島袋は高橋元気という元ジャニーズジュニアの男の子と交際していた。ただ、事務所が交際に反対していて、別れさせようとしたことに島袋が怒り、事務所とトラブル。こじれにこじれ、グループ解散になったといわれていました」とは芸能関係者。今も昔も男性問題を抱え、右往左往するメンバーだったのかもしれないが、人気絶頂での解散発表だっただけにその衝撃はすごかった。

 そのSPEEDの最後のステージとなったのがテレビ朝日系「ミュージックステーション」だったと記憶している。都内のスタジオに生出演したのだが、そのころ駆け出しの記者だったこともあり、そのスタジオの前で多くの報道陣と一緒に張り込んでいた。スタジオ前には報道陣とともにやじ馬やSPEEDのファンも多く駆けつけていたのだが、その中の男性ファンの一人が放送が始まるあたりで、スタジオの門の前で警備員に対して土下座をし始めたのだ。どうしてもスタジオに入れてほしいということだったようだが、当然、この男性の要望が通るわけもなく、この土下座は放送が終わるまで続けられていたのを記憶している。

 SPEEDが解散をするということで、ここまで熱くなれる人がいるんだというのがあまりにも新鮮で、いまでもSPEEDの話題になると、この光景が頭に浮かぶ。この話を知人に話すと、「そのころのSPEEDは異常だったし、そのくらいのファンがいてもおかしくないでしょう。当然ですよ。今井との不倫疑惑を報じられた橋本(健元神戸市議)もちょうどSPEED全盛期に青春真っただ中ぐらいでしょ。目の前にあの今井がいて好意を持ってくれたら、そりゃ狂うでしょう」と言われた。だからといって不倫を擁護するつもりはないが、そのくらい人気がすごかった日んだなと改めて思い出される。

(文化部デスク・島崎勝良)