【デスク発ウラ話】ミチロウさんしのぶコンサートで実現した「ザ・スターリン」同窓会

2019年11月21日 12時00分

 今秋、伝説のパンクバンドロッカーである遠藤ミチロウさん(享年68)をしのぶコンサート「糞爆ロック宣言『ザ・スターリン同窓会』」が東高円寺二万電圧(東京都杉並区)で行われた。

 コンサートの陣頭指揮を取ったのは、ザ・スターリンの元ドラマーであり、初期メンバーの一人であるイヌイ・ジュンだ。

 この日、出演したのは、「ザ・ブターリン〈豚★淋~〉」や「cunts」「ラビッツ」「ザ・スターリン X」「ザ・スターリン Y」の面々。

 イヌイ・ジュンはドラム担当だが「ロマンチスト」などでマイクを握った。この日のイヌイ・ジュンはボロ雑巾のようになるまで体を張ってブチかましていた。還暦になったばかりの人間とは思えない狂気がみなぎっていた。初期メンバーの一人である金子あつしもギターをかき鳴らした。

 コンサート会場は30年以上、時計の針が巻き戻されて、1980年代の熱気に包まれていた。

 ミチロウさんは80年に自身のパンクバンドであるザ・スターリンを結成。破天荒なライブパフォーマンスや過激な歌詞、言動で社会を揺さぶった。ステージ上では真っ裸になって暴れるだけではなく、女性客にフェラチオをさせたこともあった。放尿もした。観客にブタの頭や臓物、ゴミなども投げつけた。観客もおとなしくしてはいなかった。コンサートにやって来ると、持って来た爆竹に火をつけてステージに投げ込んだり、カミソリの刃を投げたりしていた。

 ザ・スターリンは85年2月21日の大映スタジオでのライブを最後に解散したが、89年に定冠詞なしのスターリン名義で復活し、92年まで活動した。

 ミチロウさんが亡くなったのは今年4月25日。膵臓がんだった。昨年8月に診断され、同年10月に手術を受けたことが公式サイトで発表された。その後は、コンサートを続けながらも闘病を続ける日々を送っていた。葬儀は本人の意向により近親者のみで執り行われた。

 ファンがミチロウさんの死を知ったのは令和元年5月1日未明。何の前ぶれもなく、ツイッターで訃報が流されたからだった。

(文化部デスク・三浦伸治)