【デスク発ウラ話】「ラグビーW杯」大フィーバー ピッチ外からも力強いサポート

2019年11月04日 12時00分


 アジア初開催となったラグビーW杯は、南アフリカが通算3度目の優勝を果たし、ホスト国の日本も初のベスト8と大盛況で幕を閉じた。

 開幕前は、決してメジャー競技とはいえなかったが、リーチ・マイケル主将(31=東芝)ら選手の奮闘に国民は大熱狂。さらに「笑わない男」稲垣啓太(29=パナソニック)ら独特のキャラクターを持つ選手たちもおり、多くの人たちがその魅力に触れたのではないだろうか。

 今回の大フィーバーは代表フィフティーンの激闘があってこそのものだが、ピッチ外でも多くの人たちが努力していた。

 W杯中継を担当した日本テレビ関係者はこう明かした。「ラグビーは『ルールがわからない』という方もが多くいるので、試合では反則があるたびに必ず詳細な解説を加えるようにしていた。そこは(同じくW杯中継を担った)NHKもそうだったし、徹底してやろうとなっていた」

 さらに「サッカーのJリーグが(1993年に)できたときも“オフサイド”とか、ファウルのたびに解説を入れていたのと同じだよ。あの当時はサッカーのルールがわらかないという視聴者も多かったから。今ではサッカーもだいぶ認知されているけど、そういうことをやってきたから(定着した)という自負は少なからずあるかな」。

 将来のメジャー化に向けた“布石”でもあるし、こうした地味な努力がフィーバーの一因になったのは間違いないだろう。

 その一方で、ラグビー日本代表OBたちの存在も見逃せない。中でも“歴史的3勝”を挙げた2015年イングランドW杯の代表メンバーでプロップの畠山健介(34)は、“オフ・ザ・ピッチ”でW杯日本代表メンバーに負けないパフォーマンスを発揮した。

 W杯期間中、テレビで見ない日はないくらいに番組出演して、競技や日本代表や各選手の魅力を発信。特にソフトな語り口でユーモアを交えながら丁寧でわかりやすい説明は、テレビ局関係者たちの間でも高く評価された。

 さらに〝アンバサダー”としてもラグビー界を支えた。W杯開幕前、都内で行われた大会PRイベントに参加したときのこと。狭い会場でグダグダになりそうな場面でも得意の話術で観客を引きつけていたし、実技指導の場面では、参加した子供たちにジョークを交えて話しかけて緊張をほぐし、そこから実技を教えるなど、まさに“アンバサダー”のかがみともいえる振る舞いだった。

 もちろん、日本ラグビー協会や大会を運営した組織委員会や関係者も、空前の大フィーバーを支えていたのは間違いないが、この盛り上がりをしっかりと定着させるためにも選手や関係者らのさらなる努力は欠かせないはず。プロ化を含めてその動向に注目したい。

(運動部デスク・三浦憲太郎)