世界最悪レベルだった韓国ソウルのタクシー“超”乗車拒否

2018年09月06日 12時00分

 韓国の格安航空会社・ティーウェイ航空の超早割りチケット(往復1万5000円)で、今夏ソウルに行ってきた。

 行きの飛行機で、数列前にいた日本人夫婦の子供(推定2〜3歳)がぐずっていた。機内は通路の両側に3席ずつと狭い上、エンジン音もうるさいからか、その女の子はなかなか泣き止まない。周りの乗客に耳栓を配る韓国人CA。夫婦も申し訳なさそうに愛娘をあやし続ける。

 そんな中、あるCAが長細い風船を持ってきて、その子の前でひねったり結んだりしてキリンを作ってみせた。そのバルーンアートをもらい、子供はたちまち泣き止んだ。

 いつもLCCにははなから期待せず乗るので、そんな粋な対応を見せられホッコリした。だがソウルに到着後、心地いい気分をブチ壊してくれたのが、街なかを走るタクシーの“超”乗車拒否だ。

 終電や終バスを過ぎた深夜以降、特に週末の歓楽街では、まずタクシーが捕まらない。しかも運転手は中高年が多く英語はほとんど通じないため、外国人だけだと面倒臭がられ交渉自体が難しい。中国の友達も「韓国のタクシーは恐ろしい」と口々に言っていた。

 地元の韓国人でさえ、深夜タクシーを捕まえるのは至難のワザだ。

 土曜の夜、一大歓楽街・梨泰院(イテウォン)の大通りは、夜中でも大渋滞で、そこに交じったタクシーは客を敬遠する。一緒に遊んでいた韓国人の友達は、我々外国人を連れ、車通りが少ない道をどんどん歩き始める。途中、地元民がよく使う配車アプリ「カカオタクシー」で友達が車を捕まえたが、こっちに向かっているはずの車は途中で連絡が途絶え、逃げられた。仕方なく30分ほど歩き、車通りの多い交差点でひたすら流しのタクシーを待つ。結局、車を拾えたのは、梨泰院を離れ1時間以上たってからだった。

 もちろん、迎車や勤務終わり、タクシー会社の営業エリア外だからなど、客を乗せられない事情のある車も交じっているだろうが、それにしてもソウルのタクシーの乗車拒否ぶりはハンパない。

 何十回と行っている台湾では、そんな嫌な思いなど一度もしたことない。タイのタクシーやトゥクトゥク(三輪タクシー)も、観光客にはメーターを使わず、値段を吹っかけてきて値段交渉もひと苦労だが、韓国はタクシーが止まってくれず交渉の余地すらない。

 カラで車を走らせるなら客を乗せたほうが稼ぎになるのに、韓国の運転手は仕事意欲がないのか。そもそも、こんな現状を韓国政府は見過ごしたままでいいのか。調べたら、いちおう処罰対象にはなっているようだが、行政の圧力はほとんど効果なし。もはや国を挙げて何とかしなきゃいけないレベルだ。

 ソウルの一般タクシーは、初乗り2キロで3000ウォン(約300円)と安く、何人かで乗るなら便利。一体どうやったら乗れるのか?

 行き先が近距離だったり、方角が逆の道で拾うと嫌がられ、確実に乗車拒否されるので、まずそれを注意。また交差点でのタクシー待ちもダメ。そして運よくタクシーが止まったら、助手席の窓越しに交渉するのではなく、まず車に乗ってしまい、それからハングルで書かれた行き先やその住所を見せ“降車拒否”するのもテらしい。

 それもできれば1人ではなく、複数人(最大4人)で乗り込み“カージャック”したほうがいい。仁寺洞(インサドン)で深夜、タクシー待ちしていたら、目の前に止まった車からおじいちゃん運転手が降りてきて、ちょうどコンビニに寄るところだった。大勢で待ち構えていたら、運転手も観念して乗せてくれた。

 そして何より、深夜タクシーを拾うストレス、乗車拒否で味わう屈辱を避ける方法…。それは、朝までコースで夜遊びし始発で帰るに限る。24時間営業の飲食店は多いし、コンビニで酒とつまみを買い込み、表にある椅子とテーブルで夜明かしするのも地元民ぽくてオススメだ。

 韓国人の国民性を表すのに「パリ パリ(早く 早く)」という言葉がある。飲みの席で小さいグラスに焼酎を注ぎ合い、しょっちゅう乾杯し延々と一気飲みを続けるのは、早く酔っ払いたいからだと友達が教えてくれた。

 タクシーが拾えなかったらぜひ、オールで飲み明かし“パリパリ文化”を味わってほしい。

(文化部デスク・醍醐竜一)