家出少女たちの救われない事情

2014年08月21日 12時00分

 私がかつて歌舞伎町で家出少女の取材をしていたときに知り合った18歳(当時)の少女は、中国人の母親が不法滞在で、中国パブのホステスだった。少女は家出し、売春で日銭を稼ぎ、シャブ中になり施設に入れられるという生活を繰り返していた。

 少女は「ママが中国パブのホステスだけど、小遣いほしさに客と寝まくって、それでできたのが私。父親は誰か分からない。でも、その私を育てるために、いろんな男を家に連れ込んではお金をもらったり、数か月の同棲をしたり。小さいころから、毎日違う男が家にいて、ママがエッチしてた。小学校高学年以降になると、私に手を出してくる男もいた」と語る。

 本当かどうかは確認できないが、その少女の話がすさまじかった。13歳の時、母親がある市役所勤務男と同棲。しかし、男は不真面目で、体調が悪いと言って仕事を休んでは、昼から母親とセックスしていたという。

「私はその時の声を聞きたくないから家出する。で、たまに帰って来たら、ママは仕事で男だけが家にいた。その男はママとのエッチの写メを私に見せるの。どんどん写メの内容がエスカレート。とうとう男が『ママにはナイショだぞ』って私に迫ってきた。この男もかって感じ。昔からそういうことに慣れてるから、相手してあげて、小遣いもらっては家出を繰り返していた」

 ある時、少女がふらっと戻ったら、母親は仕事で不在。男は母親にきついSM行為をしている写メを見せつけてきて「今度はお前がこうやるんだぞ」と笑いかけてきたという。

「私にそんなことさせるなんてって、プッツンときて、男の目の前で知り合いのヤクザに『うちにいる男を殺してくれたら、全財産あげる』って電話した。男は私を殴って殴って、動けなくして、ひどいSMプレーをしようとした。そしたら5分くらいでチンピラみたいな5人がうちにきて『こいつか』って確認して、私がうなづいたら、いきなり鉄パイプで男をボコボコにして、さらってった。その後はどうなったか知らないし、知りたくもない」

 戻ってきた母親は、少女のボコボコにされた顔を見て「私と同じだね」ってニヤリと笑ったという。そのまま家を出て、二度と戻らなかった。その後、ある日本人男性と結婚し、とりあえずは幸せに過ごしているそうだ。

 もうそのときから数年経過している。今でも幸せかは分からない。それにしても、ほかに話を聞いた家出少女たちもさまざまな事情を抱えており、何とも救われない気持ちになってしまった。

(文化部デスク・三浦伸治)