その人気や実力を象徴するような、妻夫木聡(32)のオーラ写真を以前、信頼できる友人から入手したことがある。

 2007年2月末、主演映画「どろろ」の香港プレミアからお忍び帰国し、東京・羽田空港に降り立った時の写真で、撮影したのは友人の知人のブッキーファン女性。妻夫木は足を止めることなくスタスタ歩き、しかもケータイ内蔵カメラで撮ったため写真はボケボケなのだが、本人にはちゃんとピントが合っていて、しかもその体の周りから白っぽい光のようなものが出ていた。

 オーラとは、人やモノが発する、視覚ではとらえられない雰囲気や霊気のこと。超自然的な生体エネルギーが体から放出され、体を取り巻いたものとされるが、科学的根拠はない。本紙でかつて連載していた霊能者カメリア・マキ氏はこう解説してくれた。

「よく見ると頭、特に後頭部のオーラが広く活発に動いてます。これは、妻夫木さんが思考力を活発に働かせていることを意味します。役者、男性として光り輝き、クリエーティブな想像力が働いている瞬間です」

 なぜオーラが写ったかについては「今をときめく人気俳優の精神的高揚、そして生命力に満ちたエネルギーによるところが大きいでしょうね。また、写した方の力量もあります。被写体のテンションと、撮影者のパワーが一致したまれな例」とのことだった。

 写真を入手したのは翌08年秋で、さっそく追加取材し原稿を書いたが、写真に関してはプロの本紙写真部から「被写体にピントを合わせ、背景をボカすことは普通にできる。これはオーラ写真じゃない!」と物言いがつき結局、紙面での掲載は見送られた。

 日の目を見たのは1年後の09年11月末。ただ有料ケータイサイト「東スポ芸能」の「芸能デスク裏情報」でこっそり載せただけなので、今回が妻夫木オーラ写真のネット初公開となる。

 撮影で使ったのはSANYOのauケータイ(ガラケー)で、同社のケータイ内蔵カメラは当時、他の機種より機能が突出しているということもなかった。ケータイ機能に詳しいau技術部門に問い合わせても…。

「基本は携帯電話で、内蔵カメラは“飾り”ですから、やはり通常のカメラと比べると機能面で劣ります。オーラや光で被写体をゆがませるという機能もないですし、その方(撮影者)がたまたま撮ったら、そう写ったのではないでしょうか」

 ケータイカメラでは、手動でピントを合わせたり、撮影環境や被写体に応じた撮影モードの設定も可能だが、撮影者はそうした設定も一切せず、普段使う時と同じ通常モードで、動く妻夫木を撮っただけだ。もちろん、その後に画像を加工したということもない。

 都内auショップの店員も取材当時、やはり驚いていた。「SANYOさんのケータイは、カメラ機能でいったら普通ですし…。動いてる人を撮ったら、写真全体がクッキリ写るか、被写体も背景もボケるかです。ごくまれに背景がボケて被写体だけピントが合うことはありますが、この写真みたく被写体の周りに光のようなものが写るなんてことはないです」

 念のため、SANYOの当時の最新ケータイ機種で試し撮りさせてもらったが、いくら撮っても、写真全体がクッキリに撮れるだけだった。

 オーラといえば現在、隔週土曜の紙面でスピリチュアル現役女子大生CHIE(21)の連載をしているが、直々にオーラを見てもらった文化部長以下編集局員たちは「スゴイ、スゴイ!」を連呼。時代も変わったものだ。

(文化部デスク・醍醐竜一)