好調ヤンキースを陰で支える“DJジャッジ”

2019年06月03日 12時00分

 ヤンキースがなんだかんだで好調だ。開幕前から主力選手が相次いで負傷者リスト入り。一時は“ヤ戦病院”と化していたが、そこでお鉢が回ってきた若手が奮起。そうこうしているうちに少しずつ主力が戦列復帰…と、徐々に本流に乗りつつある。2日現在、ア・リーグ東地区で2位のレイズに2・5ゲーム差をつけ堂々の首位。貯金は19もあるから驚きだ。

 そんなチームを陰で盛り上げていたのは、左脇腹痛からの復帰を目指す主砲アーロン・ジャッジ外野手(27)だ。彼がその日先発する投手のコンディションや、チームのムードを考えクラブハウス内で流す音楽をチョイス。ナインのモチベーションアップにひと役買っていることは、本紙でも紹介したが(詳しくはウェブで)今回はそのこぼれ話を——。

 ジャッジがチームのDJに“任命”されたのは、52本塁打を放ち大ブレークした2017年ではなく、その前年、27試合に出場し4本塁打に終わった16年だという。

「僕がメジャーに呼ばれてきたころ、クラブハウスではあまり音楽がかかっていなかったんだ。ある日の試合前に音楽がかかっていて、その日は勝ったんだけど、翌日クラブハウスに行ったらまた何もかかっていなくて…」

 ジャッジにとって音楽は「感じるもの」。気分を“パンプアップ”させてくれたり、集中するのを助けてくれる重要なものとあって、いても立ってもいられず大ベテランのCC・サバシア投手や、主力野手に近づいては「ねえ、音楽はどこ?」と聞いて回ったという。

 当時、音楽はヘッドホンなどでそれぞれが聴くような雰囲気があっただけに、毎日のように「音楽かけないの?」と聞いてくる若手が“ウザかった”のだろう。「おそらく、そんな僕に疲れたんだろうね。『じゃあ、お前がやっていいよ』みたいな感じになって。その役割を担うようになったんだ」。あれから3年近くが経過し、今やヤンキースのクラブハウスに流れる“DJジャッジ”の音楽は、欠かせないものとなっている。

 今でも遠征中など、合間には他の選手たちの登場曲も聴いているそうで「その選手がどんな人なのか、なんとなく感じられるのがいいんだ。カントリー、ロック、ラップ、音楽からでもそれぞれのキャラクターが想像ができて楽しい」とうれしそうに語っていた。

 負傷中もチームに同行してきた主砲は今、ティー打撃など少しずつこなし、復帰に向け順調なステップを踏んでいるという。陰でチームを支えてきた背番号99。近いうちに表舞台でも大暴れしてくれるはずだ。

(運動部主任・佐藤浩一)