【デスク発ウラ話】中国人が台湾で大暴れ

2019年05月09日 12時00分

 私が長年住んでいる新大久保は日本有数のコリアンタウン、ネパールタウンであるが、現在の大ブームは台湾発祥のタピオカドリンクだ。どこのタピオカ店も、びっくりするほど長い行列ができている。基本的には非常に甘いミルクティーにたっぷりタピオカが入っているもの。どこの街にもタピオカ店はあるが、特に新大久保に集中しているのは、辛い韓国料理や激辛のネパール料理と相性がいいからだろう。

 その台湾だが、中国とは政治的な対立が続いている。中国は「一つの中国」を主張し、台湾は「中華民国」としての国家の地位を主張している。台湾の国家承認をしない国も多く、オリンピックやサッカーW杯に台湾は「チャイニーズタイペイ」という“地域”として参加している。

 だが、中国と台湾は経済的交流や、人的交流は比較的進んでいる。2国間では、市民が自由に互いの地を行き来できるよう、ビザを発給し合うなどの対応策が取られている。

 中国人ジャーナリストの周来友氏は「毎年300万〜400万人の中国人が台湾旅行をしています。政治問題が冷え込む中台関係において、中国人と台湾人の間では一般的には、面と向かって政治の話をしないことが暗黙のルールになっています。でも、毎年これだけ多くの中国人が台湾を訪れていることを考えれば、当然トラブルも起きています」と語る。

 ゴールデンウイーク前のことだが、台湾メディアのTVBSニュースなどによると、台湾を旅行していた中国人女性が飲食店で台湾人オーナーに暴言を吐く事件が発生したという。

 女性は男性店主に対し「何が中華民国だ! 台湾は中国の植民地だ! 中国に飯を食わせてもらってるくせに!」と、暴言を吐き、店内の床にツバを吐き捨てたのだ。

 このニュースは台湾全土で報じられた。台湾のネット掲示版などには「もう中国人は台湾に来るな」「お前たちの植民地となったことは一度もない」など、厳しい意見が並んでいる。

 周氏は「女性の行為は、中国人から見ても常軌を逸しているとしか言いようがありません。これはどこの国でも言えることですが、自分の政治的思想や国民感情を相手にぶつけ、ののしる行為は愚かであるとしか言いようがありません。今回の女性の行動は、中台間の市民感情にまで悪影響を及ぼすもので、憤りさえ覚えます」と話していた。

(文化部デスク・三浦伸治)