【ニュースのフリマ】聖火リレー最終走者か点火者「池江璃花子」でいいのでは

2019年12月18日 16時20分

 白血病との闘病で退院を公表した競泳の池江璃花子が、2024年のパリ五輪という具体的な大会名を挙げた。同じ17日、20年東京大会の聖火ランナーが各自治体の実行委員会などから公表されている。池江は東京の出場がかなわなければ、聖火リレーの最終走者か点火者にふさわしいのではないか。

 ストーリー性が重視されがちな聖火リレー。64年東京大会では、戦後復興を想起させるかのように原爆投下の1945年8月6日に広島で生を受けた当時19歳の坂井義則が起用された。坂井は五輪選考会で出場権を逃した陸上競技の選手だった。

 池江は東京出身。16年リオデジャネイロ大会に16歳で出場して女子100メートルバタフライで5位入賞を果たす。東京大会を前に悲運の病に見舞われた来年20歳のホープが、病に負けず4年後の五輪を目指すというのは力強いメッセージとして世界に響くに違いない。東京五輪には震災復興という大文字のストーリーがある。被災者でリレーを締めくくりたいのであれば点火者として、池江を最終走者にすればいい。

 聖火の最終ランナーや点火者は主に、(1)レジェンド、(2)若者の2タイプがみられる。64年東京大会、高校1年生から同学年生にトーチがつながれ火がついた72年札幌冬季大会は(2)にあたる。98年長野冬季は、前年に陸上世界選手権でマラソン女子を制した鈴木博美の最終走者起用に日本陸連が難色を示して紛糾。結局、鈴木からトーチを受けたフィギュアスケート五輪銀メダリストで元世界女王の伊藤みどりが点火する(2)となった。

 五輪以外では、国立競技場で開催された58年アジア大会は(1)にあたる陸上の五輪金メダリスト織田幹雄が最終走者。アジア初の陸上世界選手権91年東京大会は無名の若者2人が点火する(2)だった。

 過去の五輪を見ると、パーキンソン病を患った54歳の60年大会ボクシング金メダリストのモハメド・アリは(1)の最たる例。近年でもフィギュアスケートや体操の往年の金メダリストが大役を務めている。(2)は12年ロンドン大会が記憶に新しい。

 池江はオリンピアンかつ若者で、現役として復活を目指すのはシンボリックな存在になりうるのだが、20年7月24日の国立競技場でスポットライトが当たるのは誰になるのか。

(渡辺 学)

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