【ニュースのフリマ】W杯もうできない?

2019年10月10日 15時19分

「4年に一度じゃない。一生に一度だ」が本当になってしまうのか。

 チケットはほぼ完売、開催国日本の代表チームは快進撃でラグビーへの関心も高め、ニュージーランド対南アフリカやイングランド対アルゼンチンが2桁の視聴率(関東地区)といいことずくめのW杯。開幕前から「一生に一度」の文言に疑問も持ち上がり、ネット上では「また招致を」と2度目への待望論も見られ始めたが、懸念を呼ぶ材料も明るみに出た。

 台風と湿気問題。

 台風19号の接近を受けて12日のニュージーランド対イタリア、イングランド対フランスが中止に。13日の日本VSスコットランドも予断を許さない。前者2試合はいずれもティア1勢同士の対決で、英仏戦は屈指の好カード。切符を持たずともテレビ観戦を楽しみにしていたファンは数百万、あるいは1000万人以上か。

 計48試合(チケット180万枚)のうち2試合といえば割合にして4%でしかないが、中止はイベントとして最も避けたい事態。試合は引き分け扱いのため、勝ち点2が加わる。下馬評は圧倒的にニュージーランド優位にせよ、イタリアとの対戦は準々決勝進出をかけたカードだったが、中止によりイタリアは敗退が決定。フランスも逆転のC組1位をかけて戦うはずが、その夢もついえた。これらは準々決勝の組み合わせも左右する一戦ながら消滅した。

 そして高温多湿が生じさせる「濡れた石鹸」状態のボール。落球は選手側の技量や準備の問題であるににせよ、ファンの落胆(相手サポーターは喜ぶかもしれないが)を呼び、試合の質を低下させる。

 という状況から考えると、日本が再び開催に手を挙げても素直に「どうぞ」とはならないかもしれない。高温多湿や秋の台風襲来はあらかじめ想定されていた要因だが、実際にデメリットとして可視化されてしまった。それがあっても「日本でまた」と世界が思ってくれないと、2度目は遠のいてしまいかねない。

(渡辺 学)