【ニュースのフリマ】W杯日本代表1位なら平尾さん命日

2019年10月07日 14時00分

 2015年大会のサモア戦からW杯5連勝にして、次回23年フランス大会の出場権も確保したラグビー日本代表。悲願の世界8強入りを堂々、1次リーグA組1位で果たす可能性も高まってきた。

 19、20日に行われる準々決勝。A組は1位が20日に東京・味の素スタジアムでB組2位と対戦し、2位は19日に同じ会場でB組1位との対戦が待っている。B組はニュージーランドが1位通過、2位は南アフリカとなりそう。両者の今大会直接対決はオールブラックスが制したが、短縮日程で大会前に開催されたザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗)では引き分けている。

 いずれのチームでもA組勢にとってはタフな試合確実だが、20日は選手、監督として4回のW杯を戦った「ミスター・ラグビー」平尾誠二さんの命日にあたる。日程上の偶然にすぎないとはいえ、日本フィフティーンにとっては平尾さんに勝利をささげる気持ちも強まるだろう(19日でも同じかもしれないが)。

 16年10月20日、53歳の若さで世を去った平尾さん。W杯日本大会では事務総長特別補佐の立場にあり、健在なら豊富なアイデアが運営に生かされていたに違いない。選手と監督双方でW杯を経験したのは向井昭吾氏(東芝府中)の例もあるが、主将として大会初勝利(1991年ジンバブエ戦)を導いた平尾さんは別格だろう。

 筆者が平尾さんに最後に質問したのは15年3月、W杯開催都市発表の場だった。囲み取材が解けた後、「日本代表戦の会場はどこが望ましいのか」と尋ねた。特定のスタジアムを挙げることはなく、キャパシティーの問題と地域性について話してくれた記憶がある。

 02年のサッカーW杯日本代表は、埼玉から横浜、大阪(長居)と転戦し、トーナメント初戦の宮城で散った。今回のラグビー代表は、東京(味の素)、静岡、愛知、横浜ときて、準々決勝進出なら東京に戻る。その先は3位決定戦(東京)以外、すべて横浜となる。

 平尾さんが監督時代、W杯ウェールズ大会(99年)で起用した元ニュージーランド代表の1人が現ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフ氏。そのチームが命日またはその前日にW杯のトーナメント戦に臨むとなれば、まさに運命的な巡り合わせた。
(渡辺 学)