【ニュースのフリマ】都知事選「聖火リレー」の政治利用あるのか

2019年08月02日 15時10分

 五輪初の聖火リレーを軍事侵攻に利用したと言われるのは、1936年ベルリン夏季大会の開催国ドイツ。ナチス政権の国威発揚という役割も担わされたが、開幕まで1年を切った2020年東京大会で聖火リレーが政治的便乗に遭う恐れはないのか。

 小池百合子知事の任期満了に伴い、来夏に実施される東京都知事選。地方公共団体の長を選ぶ選挙は満了となる日の30日以内に行われる。7月30日がその日であり、規定通りなら同19日、12日、5日が有力とみられる。くしくもこの時期、24日に開幕する東京五輪の聖火リレーが佳境を迎える。26日の投開票も可能ではあるが、五輪開催中の選挙はさすがに避けるだろう。

 聖火は埼玉県を経て同月10日、東京へ。世田谷区から西へ向かい、奥多摩町まで進んだ後、東に転じる。途中、大島や八丈島などを巡って本州に戻り、23区内を本格的に移動して24日に新宿区の新国立競技場でフィニッシュする。

 都知事選候補者がこれに合わせて遊説すれば、まさに五輪の政治利用。邪魔にならない程度にうまくやれば、沿道で聖火を迎える群衆の心理をつかみ取ることができるかもしれない。あるいは警備などで混乱が生じれば不評を買って逆効果に。

 聖火リレーとのバッティングを避けるのであれば、まったく重ならない7月5日が最適。後ろになるほど重なりが大きくなる。前回と同じく告示が17日前なら、7月19日投開票のケースで10日間の“重複期間”が生じる。

 もとより選挙日程は候補者が決めるものではないが、もろもろの駆け引きがありそう。現職の小池氏は16年のリオ大会当時から開催自治体の首長として内外にアピールしてきた。自民党都連が対抗馬を立てる場合の有力候補は元五輪相の丸川珠代氏、競泳金メダリストでスポーツ庁長官の鈴木大地氏と言われる。小池氏を含めてこの3人とも「五輪」は追い風を呼ぶアイテムだ。

 この選挙日程で、大会組織委員会は誤解や混乱を招かぬよう、選挙管理委員会に何らかの協力を要請するのか…。  

(渡辺 学)