【ニュースのフリマ】大谷をめぐる過去の「安打製造機」好対照評価

2019年06月14日 14時30分

 米メジャーリーグのエンゼルス・大谷翔平が、日本時間14日のレイズ戦で打棒爆発。日本人選手初のサイクル安打で打率を2割8分台に上げ、本塁打も8号を数えた。

 ヒジの故障で今季は打者に専念している二刀流選手だが、この活躍で思い出されるのが二刀流の是非論争も含めた能力評価。メジャー3089安打(日米通算4367安打)のイチロー氏と、日本で3085安打の記録を打ち立てた張本勲氏の見解が対照的に映った。

 イチロー氏については逐語記憶はないが、大谷が海を渡る以前の2015年ごろ、スポーツ誌の取材に答えて、この逸材について語っていたのを読んだことがある。投手のみ、野手のみ、二刀流という選択肢へのジャッジを示してはいなかったと記憶するが、打撃の非凡さに着目していたことが印象的だった。

 一方で張本氏は明快に二刀流“ノー”と断を下している。日本ハム2年目の大谷が11勝、10号のダブル2桁成績を挙げた14年、日本記者クラブの講演で「9対1でピッチャーですよ。160キロ前後を投げるピッチャーはそういない」と語った。

 さらに張本氏は「今のままだったら4、5年でダメになりますよ、中途半端で」と厳しい見方も示していた。投手として大成するには、金田正一氏ら、かつての大投手たちが行っていた投げ込み、走り込みが欠かせない。打者兼任だと、それが十分できないことが予想されるので「もったいないですね」という意見だった。

 日米通算7年目の今季は初めての“一本刀”スタイル。投手としての復帰準備も加速していくのだろうが、これからも打ちまくった場合、二刀流再開で打撃機会が減ることに「もったいない」の声が上がる可能性はないのか。

 打者専念なら観客もテレビ視聴者も、毎試合その姿が見られる。ある意味広告価値も大きいだけに、新たな二刀流論争が起こらないか気になるところだ。

(渡辺学)