【競輪命】変な嗅覚ってありますよね

2020年09月07日 13時30分

GⅢ・平安賞を勝った山田英明(左)と2着の近藤龍徳

 今年の平安賞も大激闘の4日間を終えた。3~6日の日程で開催された向日町競輪開設70周年記念(GⅢ・平安賞)を制したのは山田英明(37)だった。2018年3月小松島のトラック支援で3日制GⅢを勝つと、翌4月には地元の武雄で4日制のGⅢ優勝を手にした。

 その年はグランプリ出場が見える位置にいたが、夢かなわず。昨年はいいところなく終わってしまった。そしてまた今年――。「賞金争いで騒がれるのは大変だったけど、昨年騒がれることがないと寂しいと分かった(笑い)」。今はすべての経験を生かし、まっすぐGP初出場を目指している。

 決勝戦には九州一人。並びについて取鳥雄吾(25)―高原仁志(39)、鈴木裕(35)―竹内智彦(43)、がすぐに決まり、地元の畑段嵐士(29)と山田は「自力」と表明し、近藤龍徳(29)は位置取りで「考えてもいですか」と時間を取った。

「ヒデさんにつかせてもらいます」と10分ほどたった後、検車場に近藤は帰ってきて話した。理由は「強いから」。山田はずっと近藤の判断を気にしていたが、それはライン構成、レースの運び方のイメージをするためではなかったようだ。

 優勝し、スタートを決めてくれた近藤に感謝し、近藤が場を離れると小さくつぶやいた。「変な嗅覚ってあるでしょう。コンドウタツってそんなとこあるでしょう」。3日間走った感じは「良くない」が正直な感想だった。決勝に向けて、決して自信があるわけではなかった。だが「タツ君が自分を選んでくれたことで、なんかあるのかな、って」。物理的にもラインとして機能したわけだが、心理的にも作用する何かが勝因の一つだったのだ。

【男子選考用賞金ランキング(6日まで)・円】
1  松浦 悠士 117,001,000
2  清水 裕友  64,637,000
3  脇本 雄太  64,204,000
4  平原 康多  52,750,800
5  和田健太郎  40,155,800
6  佐藤慎太郎  39,917,000
7  山田 英明  36,154,000
8  郡司 浩平  35,557,000
9  古性 優作  34,385,700
10 守沢 太志  32,894,900
11 諸橋  愛  31,359,900
12 浅井 康太  29,197,700
13 原田研太朗  28,014,700
14 稲川  翔  25,400,400

 GⅠ優勝者、全日本選抜の清水、高松宮記念杯の脇本、オールスターの松浦の上位3人はGP出場確定で、寬仁親王牌、競輪祭の優勝者2枠。高額レースのダービーが中止だった分、今年の賞金争いはより詰まった接戦となっている。

【ガールズ選考用賞金ランキング(6日まで)・円】
1   高木 真備   12,799,300
2   石井貴子(千葉)11,936,300
3   児玉 碧衣   10,889,000
4   梅川 風子    8,912,000
5   石井 寛子    8,313,000
6   鈴木 美教    8,006,000
7   長沢  彩    7,873,300
8   尾崎  睦    7,555,000
9   佐藤 水菜    7,330,000
10  坂口 楓華    7,245,000
11  小林 莉子    7,080,000
12  細田 愛未    6,607,000

 下位にいる大久保花梨と柳原真緒は伊東のガールズコレクションが勝負駆け。競輪祭のGGPトライアルの優勝枠2つを考えると、やはり今年も熾烈だ…。

 村上義弘(46)は優勝した山田に「おめでとう」と声をかけた後、近藤にも大きめの声で「おめでとう!」と伝えた。2着なのに…という表情の近藤に「上出来やろ! おめでとうやろ!」と満面の笑みで〝恫喝〟していた姿が、ストレートに面白かった。

☆前田睦生(まえだ・むつお) 九州男児。ヘアスタイルは丸刈り、衣装は吊るしのスーツで全国各地の競輪場の検車場を闊歩している。日頃の不摂生を休日の多摩川土手ランニングでなんとかしようとしている姿の目撃情報多数。

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