3日(日本時間4日)のスーパーボウルを制したニューイングランド・ペイトリオッツが5日、地元マサチューセッツ州の州都ボストンをパレードした。ペイトリオッツはロサンゼルス・ラムズに13-3で勝利。ボストンは昨年、レッドソックスがワールドシリーズでドジャースを破っており、今回ペイトリオッツがラムズに勝ったことでロスのチームを連破して米4大プロスポーツの2冠に輝いた格好だ。
アトランタで開催されたスーパーボウルでは74歳の「ソウルの女帝」グラディスナイトとグラミー賞の新人賞にノミネートされた姉妹デュオのクロエ&ハリーの両地元出身アーティストが国歌、愛国歌の歌唱で華を添えたが、グラディスが国歌独唱中に流されたCBSの映像には居並ぶ軍人の姿も差し挟まれた。
テロップの文字は「2nd INFANTRY DIVISION/ROK-U.S.」「WAR ROOM CAMP HUMPHREYS COMBINED DIVISION-SOUTH KOREA」。日本語にすると「第2歩兵師団/韓米」「ハンフリー在韓米軍基地・連合軍戦略室」といったところか。スーパーボウルの中継では過去にも基地からの映像が見られたと記憶しているが、北朝鮮との2度目の首脳会談開催がまとまりつつあるこのタイミングで「米韓軍」映像は、ほんの数秒とはいえ何とも微妙なものを感じさせる。
折しもこの日、CBSではドナルド・トランプ米大統領が在韓米軍撤収を否定するインタビューが放送されたと日本でも報じられた。5日の産経新聞は、米朝会談をにらんでトランプ氏が、金正恩朝鮮労働党委員長に譲歩する形で』在韓米軍の縮小や撤収に応じる恐れがあるとの懸念が出ていると指摘した上で、「トランプ氏の発言(撤収否定)は、こうした懸念の一掃を図る狙いがあるとみられる」と解説している。
5日(日本時間6日)にトランプ氏は正恩氏との会談を27、28日にベトナムで行うことを明らかにした。CBSがトランプ氏の意を汲んだ放送をしているとは思えないが、北朝鮮にしてみれば国歌独唱中の「米韓軍」映像は意味深なメッセージではないか?
