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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
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山下法相「不正転売禁止」の論理
2018年12月05日

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 「うれしいねえ」

 自ら受話器をとってくれた代議士は開口一番、べらんめえ調で言葉を放った。ラグビーW杯1年前取材で、チケット不正転売対策として国会議員が進めている立法措置への期待感を大会関係者から聞いた9月半ば、それを受けてライブ・エンタテインメント議員連盟事務局長の事務所にコメントを求めて電話すると、議員から冒頭の言葉で口火が切られた。その人が数日後、内閣改造で抜てきされた山下貴司法相だ。

 4日、スポーツや音楽公演などのチケットの高額転売を禁じる「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律案」が衆院本会議で可決された。全会一致とあって、参院での審議を経て今臨時国会で成立するのだろう。いわゆる入管難民法改正案で野党の追及の矢面に立ってきた山下氏だが、肝いりはむしろ、大臣就任以前から尽力していた不正転売禁止法案の方だった。

 アーティストらがかねて声を上げる中、2012年に議連設立。法案は来春にも始まる東京五輪のチケット販売を主眼にしていると言われるが、山下氏は「もともとラグビーW杯のチケットにも対応できるように作っている」と既に一般抽選販売も行われているW杯への効果も明言していた。

 チケットの不正な高額転売は「二重に間違っている」というのが山下氏の主張。第三者への譲渡が禁じられているチケットは他人に渡せば理屈の上では無効になる。それが第1の間違い。そして無効のチケットを他人に売りつけることが第2の間違いに相当する。高額で売るということは「紙切れを10倍の値段で売っている世界」。ところが実際は、高額転売されたチケットでイベントに入場できるケースが大半だろう。そこで「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはそれを併科する」罰則のある法律ができれば、抑止力が期待される。

 計9条と付則3条からなる法案は肝心な部分が極めてシンプル。「第3条 何人も、特定興行入場券の不正転売をしてはならない」「第4条 何人も、特定興行入場券の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けてはならない」。この2点が根幹。他の条文は言葉の定義や努力義務条項で、「特定興行入場券の不正転売」とは、「興行主の事前の同意を得ない特定興行入場券の業として行う有償譲渡であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするものをいう」とされる。

 一方で国や地方公共団体は法案により、相談体制の充実や国民の関心および理解の増進、適正な流通の確保のための配慮といった努力が求められる。国民も関心と理解を深めることが望まれている。施行は公布の半年後以降。横行する高額転売が立法措置で激減もしくは根絶されるのか。

 

 







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