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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
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日本アマチュアボクシング連盟の意思決定
2013年02月04日

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 組織による「引退勧告」は横綱審議委員会の専売特許かと思っていたら、アマチュアスポーツの世界にもあった。

 

 その引退勧告とは、プロ転向に気持ちが傾いたロンドン五輪ボクシング・ミドル級金メダリスト村田諒太(27=東洋大職)に対し、日本アマチュアボクシング連盟が2日の理事会で決議したもの。村田が五輪後に引退の可能性を示唆し、国際ボクシング連盟が設立するプロ組織への参加要請を断った。にもかかわらず、既存のプロ団体で活動するとなれば、日本連盟と国際連盟に対する重大な裏切り行為となる。との理由から追放処分に等しい引退勧告がなされたわけだが、驚くのは、2時間あまりの会議で全会一致となったそのスピード決定ぶりだ。

 

 信義にもとる話なのだろうが、日本に44年ぶりの金メダルをもたらした功労者の名誉、さらにはその後の人生をも左右しかねない決定が1度の理事会で決まった。連盟ホームページをみると山根明会長(73)のほか、理事は21人。激論の末に意見が分かれてもおかしくないとも思うのだが、見事なまでの意思統一ぶりである。その直後、村田の謝罪を受けて山根会長は態度を軟化させたと報じられており、時間をかけて議論すれば違った結論が出る可能性もあったのではないか。

 

 スピード決定の背景には山根会長への絶大な信頼感もあるのだろう。連盟理事会は昨年10月、同会長を終身会長とすることを全会一致で決めている。決議文は連盟ホームページにも出ているが、「これからもご壮健で国際連盟の執行部やJOC、日本体育協会の上部団体とも太いパイプを維持していただきながら、更なる日本連盟の組織および選手強化にお力添え賜りますよう、お願いする次第でございます」と最大級の賛辞をささげている。

 

 ネット検索などで調べると、山根氏はアマチュアボクシング不毛の地だった奈良県を日本有数のボクシング王国に築き上げ、全日本選手権10連覇の辻本和正(38)ら五輪代表選手を育てた。元WBAスーパーフライ級王者名城信男(31)も、ブログに「アマチュアの時からお世話になってます」と書いている。名城も村田も奈良県出身だ。

 

 山根氏は大阪商大ヘッドコーチ、大阪経済大監督などを歴任し、五輪も2000年シドニー大会で監督を務めた。ロンドン五輪で金メダル1個、銅メダル1個と大躍進を遂げた裏には、プロアマ交流解禁、国際大会への積極的な派遣など、改革を断行した山根会長の手腕によるところが大きいとの評価が高い。2012年のアジア連盟最優秀会長賞にも輝いている。

 

 余人を持って替えがたい存在とはいえ、社団法人のトップが「終身」でいいものなのか。制度として会長を選ぶシステムを凍結してしまうことは、独裁を招くことにもなりかねない。連盟ホームページによると、山根会長は強化委員会委員長、ナショナルチーム監督、アジア連盟常務理事と重要ポストを兼務。まさにワンマン体制だが、「終身会長はおかしい。マスコミは批判するべきなのに、どこも書いてない」とあるジャーナリストは首をかしげていた。







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