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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
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五輪2大会開催地決定の陰で暗転のリオ立役者
2017年09月14日

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 日本時間14日、南米ペルーのリマで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会で2024年と28年の夏季五輪開催地をパリ、ロサンゼルスに決める投票が委員の挙手により行われるという異例の光景をとらえた写真がロイター通信から弊社にも配信された。同じ日、同じ南米のブラジル発でロイターは、元同国大統領ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ氏(71)が連邦裁判官に証言した後に支援者向けに演説する写真を配信した。

 

 何とも皮肉なタイミングでの両ニュース。ともに3度目の五輪開催となるパリ&ロスが沸き返る一方、8年前の09年10月のIOC総会で16年大会開催を勝ち取ったリオデジャネイロ陣営の立役者の1人であるルラ氏が、またまた汚職がらみで報道の対象になり、その“没落”ぶりを際立たせた。

 

 16年五輪の招致レースでは、最終選考に残った東京、マドリード、シカゴのライバル都市に対して、リオは強力な存在ではなかった。決戦のIOC総会が近づくにつれて「南米初」を掲げるリオへの風が吹き始め、「カリスマティック・ルラ」の存在も注目の的に。総会後には「リオの大勝利は、招致運動をスタートから支持してきたカリスマ的大統領のルラ氏個人にとっても勝利を刻んだ」(英テレグラフ紙電子版)という報道もあった。

 

 そのルラ氏は10年をもって大統領を退任後、人生が暗転。汚職疑惑が噴出し、今年7月には収賄罪などで懲役9年6月の有罪判決が下った。本人は罪を認めず法廷闘争を続けるようだが、ブラジル情報サイト「ニッケイ新聞」は13日付で「検察庁が9件目の起訴=元側近と共に600万レアル受領」と報じており、汚職疑惑まみれの様相だ。後継のフセフ大統領も汚職で弾劾され、リオ五輪開会式に出席できなかったのは記憶に新しい。

 

 さらにここにきて、リオ五輪招致でもう1人の立役者であるカルロス・ヌズマン同大会組織委員会会長・ブラジルオリンピック委員会会長(74)に何と、招致活動時の買収疑惑が浮上。前出「ニッケイ新聞」によると賄賂を支払った実業家らが逮捕されており、関連してヌズマン氏も家宅捜索や事情聴取を受けた。賄賂が渡った先は前国際陸連会長ラミン・ディアク氏(セネガル)で息子のパパマッタサ氏も絡んでいるというから、昨年騒がれた20年東京五輪招致にまつわる疑惑と似た構図となっている。

 

 ヌズマン氏は1964年東京五輪に出場した元バレーボール選手で、IOC委員も務めた国際スポーツ界のセレブ。IOCの20年東京五輪調整委員にも名を連ねる。リオの招致はルラ&ヌズマンの2枚看板で進められた格好で、当時海外メディアで「リオは集票活動でエージェントに頼らなかった」というヌズマン氏の勝利エピソードも伝えられた。その陰で買収をしていたのであれば、お話にならない。

 

 翻って2017年9月13日のリマIOC総会。巨額コストを嫌って五輪招致に世界の都市が及び腰になってきた近年、24年夏季五輪に手を挙げ続けた候補はわずか2都市。苦肉の策として2大会同時決定が7月に事実上決まり、本来なら秘密投票で開催地を選ぶIOC総会はこれを追認するセレモニーと化し、異例の挙手による採決に至った。「どこに決まるのか」という焦点を欠いた総会は面白みがないものの、結果的に買収などが入り込む余地もなかったかもしれない。それも含めて五輪招致の明暗を浮かび上がらせるようなIOC総会とリオ2トップの現状だ。

 

 







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