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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
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力士巨漢化の果て
2017年07月14日

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 かつての若乃花・貴乃花フィーバーのような超人気力士不在ながら、連日満員の人気が続く大相撲。せっかくの盛り上がりに冷や水を浴びせるのが、名古屋場所6日目にして2横綱、1大関、そして人気抜群の遠藤と次々に姿を消した負傷による休場だ。

 

 個別のけがの原因はそれぞれながら、見逃せないのは力士の体重増加傾向。自己最高184キロになってから2場所連続途中休場の横綱稀勢の里が、増量と負傷リスクの関係を物語るように思えてならない。ここ“数代”の横綱では重量級の部類に入る。重さは体の自己制御力を弱める上、ひざなどへの負担を増やす。体の重さに悩まされた末に引退したのは大乃国(芝田山親方)や武蔵丸(武蔵川親方)が記憶に新しい。

 

 過度な体重は自身をむしばむ一方、力士全体が同じになれば大変な圧力を受けることになる。名古屋場所の幕内番付を見ると、160キロ未満は42人中18人しかいない。正統的な技能派力士が少なくなった半面、巨漢同士の激突はスピードと体の重みが生み出すダメージは計り知れない。20年前になる1997年夏場所の協会星取表では、幕内40人のうちアンダー160キロは26人と多数派を占めている。当時から一部スポーツ医師らから負傷リスクなど“肥満化”の弊害が指摘されてきたが、現在はさらに危険な状態ではないのか。

 

 そんな中で少数派“U-160”力士の横綱・鶴竜も早々に休場し、次の出場場所に進退をかけて臨むことになりそうな状態に追い込まれた。同じ地位では137キロの日馬富士が横綱昇進から28場所で4回優勝の成績を残しているが、鶴竜が“貴重”なのは巧みな前さばきを生かした正統的技能派力士と言えること。関脇時代はかつてのF1相撲・琴錦(朝日山親方)を思わせる歯切れのよい取り口だったが、横綱昇進後は相手をかわそうとするあまり逆に呼び込んでしまい、黒星を増やしている感がある。

 

 38回優勝の白鵬が傑出した記録を築いたのも、現在も160キロと肥満化せず、大きな負傷もなく10年間、横綱の地位を守ってきたから。力士肥満による相撲の“ハードヒット”化もしくは“フルコンタクト”化は、勝負を単調化してけがのリスクも高め、ひいてはファン離れを招きかねない。

 

 

 

 







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